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郊外ながら人気の豊橋・緑が丘こども園

多くの保育士が指導する=緑が丘こども園で
多くの保育士が指導する=緑が丘こども園で
雨の日も屋外で遊べるテラス
雨の日も屋外で遊べるテラス
新しくなった園舎
新しくなった園舎

 豊橋市細谷町の私立「緑が丘こども園」は、市の郊外にあるにもかかわらず、216人の園児が通う。町内の市立細谷小学校の全校児童の約2・5倍。人気の秘密を探った。

■人気の理由①(手厚い保育)
 保育士の配置が手厚く、一人ひとりの成長に寄り添う教育ができている。国の基準に比べて豊橋市の基準は2・5人多いが、同園はさらに市の基準よりも2・5人多い保育士を配置する。
 例えば行事の練習で遅れていた子がいても、保育士がしっかりとフォローアップをすることで、遅れを取り戻すことが可能となる。誰一人取り残さない教育を実践する。
 現在の保育士数は35人。離職率も低く、この7年間で入った新人保育士12人のうち、離職者はわずか1人。退職した保育士は、豊田市の男性と結婚して岡崎市に引っ越したのが理由だった。一般的には3年で3割が離職するといい、その低さは際立つ。
 人員に余裕があることで、産休や育休が取りやすいなどの好循環が生まれる。好循環を維持しようと、来春も2人の新人保育士の採用を計画する。

■人気の理由②(園行事)
 お遊戯会や運動会など、行事が充実していることが保護者から評価されている。お遊戯会は「ライフポートとよはし」のコンサートホールで開く。子どもたちが和太鼓を演奏するほか、着物やアイドルの衣装を着るなどしてステージに立つ。
 運動会は今年初めて市総合体育館で開く。大会場で開催することで「密」になることを避けられるうえ、保護者の入場制限もしなくてすむ。園児によるマーチングバンドも登場して盛り上がる。

■人気の理由③(施設)
 2018年に遊戯室の役割も果たす「キッズアリーナ」を新設した。鉄骨2階建て延べ262平方㍍。床暖房を完備しており、冬でも温かい環境を提供する。
 さらに今年4月、鉄骨2階建て延べ1745平方㍍の新園舎が完成した。随所に工夫があり、1階と2階を結ぶアスレチック遊具、雨の日でも屋外で遊べる広さ200平方㍍の大屋根があるテラス、幅3・5㍍の広い廊下、2階のテラスから1階の園庭に降りられる滑り台などがある。園庭はけがをしにくいゴムチップ舗装だ。早くも園児たちに大人気で、遊具で楽しく遊ぶ。

■園児の居住校区、保護者の声
 地元の細谷校区から通う子は54人で全体の4分の1。二川南校区から96人、小沢校区から17人など、豊橋の南東部地域が中心で、湖西市から通う子もいる。
 校区外から通わせる母親たちは「園舎などの設備が充実している。先生がいいと評判を呼んでいる。自然に囲まれた雰囲気が良い」などと話す。

■園の歴史とこれから
 1954年に幼稚園として開園。69年に保育園に移行した。第二次ベビーブームの子どもたちが通っていた77年の定員は150人。当時は細谷校区の子どもたちが中心だった。
 2010年に児童クラブを開設した頃から園児が増え始め、15年に定員を185人に増やした。さらに19年に190人、2022年には定員が200人になった。
 副園長の佐藤俊介さんは「保護者の皆さんの口コミで園の人気が高まっているようです。これからも校区外からも通ってもらえるような、魅力的な保育園として評価されるよう尽力していきます」と話す。
【竹下貴信】

 豊橋市細谷町の私立「緑が丘こども園」は、市の郊外にあるにもかかわらず、216人の園児が通う。町内の市立細谷小学校の全校児童の約2・5倍。人気の秘密を探った。

■人気の理由①(手厚い保育)
 保育士の配置が手厚く、一人ひとりの成長に寄り添う教育ができている。国の基準に比べて豊橋市の基準は2・5人多いが、同園はさらに市の基準よりも2・5人多い保育士を配置する。
 例えば行事の練習で遅れていた子がいても、保育士がしっかりとフォローアップをすることで、遅れを取り戻すことが可能となる。誰一人取り残さない教育を実践する。
 現在の保育士数は35人。離職率も低く、この7年間で入った新人保育士12人のうち、離職者はわずか1人。退職した保育士は、豊田市の男性と結婚して岡崎市に引っ越したのが理由だった。一般的には3年で3割が離職するといい、その低さは際立つ。
 人員に余裕があることで、産休や育休が取りやすいなどの好循環が生まれる。好循環を維持しようと、来春も2人の新人保育士の採用を計画する。

■人気の理由②(園行事)
 お遊戯会や運動会など、行事が充実していることが保護者から評価されている。お遊戯会は「ライフポートとよはし」のコンサートホールで開く。子どもたちが和太鼓を演奏するほか、着物やアイドルの衣装を着るなどしてステージに立つ。
 運動会は今年初めて市総合体育館で開く。大会場で開催することで「密」になることを避けられるうえ、保護者の入場制限もしなくてすむ。園児によるマーチングバンドも登場して盛り上がる。

■人気の理由③(施設)
 2018年に遊戯室の役割も果たす「キッズアリーナ」を新設した。鉄骨2階建て延べ262平方㍍。床暖房を完備しており、冬でも温かい環境を提供する。
 さらに今年4月、鉄骨2階建て延べ1745平方㍍の新園舎が完成した。随所に工夫があり、1階と2階を結ぶアスレチック遊具、雨の日でも屋外で遊べる広さ200平方㍍の大屋根があるテラス、幅3・5㍍の広い廊下、2階のテラスから1階の園庭に降りられる滑り台などがある。園庭はけがをしにくいゴムチップ舗装だ。早くも園児たちに大人気で、遊具で楽しく遊ぶ。

■園児の居住校区、保護者の声
 地元の細谷校区から通う子は54人で全体の4分の1。二川南校区から96人、小沢校区から17人など、豊橋の南東部地域が中心で、湖西市から通う子もいる。
 校区外から通わせる母親たちは「園舎などの設備が充実している。先生がいいと評判を呼んでいる。自然に囲まれた雰囲気が良い」などと話す。

■園の歴史とこれから
 1954年に幼稚園として開園。69年に保育園に移行した。第二次ベビーブームの子どもたちが通っていた77年の定員は150人。当時は細谷校区の子どもたちが中心だった。
 2010年に児童クラブを開設した頃から園児が増え始め、15年に定員を185人に増やした。さらに19年に190人、2022年には定員が200人になった。
 副園長の佐藤俊介さんは「保護者の皆さんの口コミで園の人気が高まっているようです。これからも校区外からも通ってもらえるような、魅力的な保育園として評価されるよう尽力していきます」と話す。
【竹下貴信】

多くの保育士が指導する=緑が丘こども園で
多くの保育士が指導する=緑が丘こども園で
雨の日も屋外で遊べるテラス
雨の日も屋外で遊べるテラス
新しくなった園舎
新しくなった園舎

カテゴリー:社会・経済

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