心を和ませる苔盆景 豊川の「楼蘭」が人気

　豊川市伊奈町に東三河唯一の苔盆景（こけぼんけい）専門店「楼蘭」が今年４月にオープンし、人気となっている。山野草、流木、石、砂を使って盆の上に自然の風景を表現した苔アートで、部屋や事務所に飾れば癒やしを感じられる。
　中国出身の松井馨可さんが、夫の協力で始めた。店内には、松井さんが作った数々の盆景が並ぶ。大きさは20～40㌢で飾りやすい。
　日本人男性と結婚して20年前に来日。これまではインバウンド向けのホテルなどで勤務してきた。以前から盆景に興味があり、店を始めるためホームセンターの園芸部などで働き準備をしてきた。
　流木や石の形を、高い山、クジャクの羽根、森の中に潜むトラなどに見立て、苔をふんだんに使って景色を作る。すべて一点もので同じものはない。
　手入れは簡単。日光が当たる室内に置き、夏は１日１～２回、冬は数日おきに水をやるだけで、美しい緑が維持できる。
　価格は２５００円から。体験教室も随時、開催している。松井さんは「日本で誕生した苔盆景。わびさびで心を和ませる魅力を多くの人たちに知ってもらいたい」と話す。
　場所は旧東海道沿い。午前９時～午後６時、火曜定休。問い合わせは楼蘭（０５３３・78・３８７９）へ。
【竹下貴信】