河野氏、台湾有事に切迫感 東愛知サロン会7月例会
東愛知サロン会の7月例会が29日、豊橋市の「ホテルアソシア豊橋」で開かれた。自民党広報本部長の河野太郎氏が「今後の政治課題と日本の行方」と題して講演した。外相や防衛相、コロナ担当相などを務めた経験から、日本の安全保障や感染急拡大する新型コロナウイルスへの対応などを読み解いた。
1963年神奈川県生まれ、慶応大学入学から間もなく退学して米ジョージタウン大学入学。卒業後、富士ゼロックス(当時)を経て96年10月の衆院選で初当選。以後9回連続当選。2021年10月から現職。
安全保障問題については独裁色と軍拡を進める対ロシア、対中国の情勢を踏まえた国防のあり方に触れた。
中でも台湾有事について「いつ起きるか、という状況。長期政権をもくろむ中国の習近平主席も成果として台湾統一を視野に入れている」と警戒感を強めた。一方、ロシアのウクライナ侵攻に対する政府の強い姿勢について「台湾への出方をうかがう中国へのけん制にもつながる」などと評価した。
米国依存の安保体制から今後は、豪州とインドを加えた4カ国の枠組み「クワッド」をはじめ、米英豪の「オーカス」やNATO(北大西洋条約機構)との連携強化の重要性を指摘した。
河野氏は「アジアにはNATOのような強固な枠組みがない。特定秘密保護法は同盟国との信頼関係を築くために不可欠なものだった。独裁色を強める勢力に対し、共通の価値観に基づいて行動すべきだ」と説いた。
その上で対GDP比2%が焦点となる防衛費予算拡大について「何をどう調達すべきかを真剣に考えるべきだ。防衛関連産業の独り立ちを進めることが不可欠だ」との考えも示した。
コロナ対応については「来年にはインフルエンザとの混合ワクチン接種を目指す」などと見通しを示した。
【加藤広宣】
東愛知サロン会の7月例会が29日、豊橋市の「ホテルアソシア豊橋」で開かれた。自民党広報本部長の河野太郎氏が「今後の政治課題と日本の行方」と題して講演した。外相や防衛相、コロナ担当相などを務めた経験から、日本の安全保障や感染急拡大する新型コロナウイルスへの対応などを読み解いた。
1963年神奈川県生まれ、慶応大学入学から間もなく退学して米ジョージタウン大学入学。卒業後、富士ゼロックス(当時)を経て96年10月の衆院選で初当選。以後9回連続当選。2021年10月から現職。
安全保障問題については独裁色と軍拡を進める対ロシア、対中国の情勢を踏まえた国防のあり方に触れた。
中でも台湾有事について「いつ起きるか、という状況。長期政権をもくろむ中国の習近平主席も成果として台湾統一を視野に入れている」と警戒感を強めた。一方、ロシアのウクライナ侵攻に対する政府の強い姿勢について「台湾への出方をうかがう中国へのけん制にもつながる」などと評価した。
米国依存の安保体制から今後は、豪州とインドを加えた4カ国の枠組み「クワッド」をはじめ、米英豪の「オーカス」やNATO(北大西洋条約機構)との連携強化の重要性を指摘した。
河野氏は「アジアにはNATOのような強固な枠組みがない。特定秘密保護法は同盟国との信頼関係を築くために不可欠なものだった。独裁色を強める勢力に対し、共通の価値観に基づいて行動すべきだ」と説いた。
その上で対GDP比2%が焦点となる防衛費予算拡大について「何をどう調達すべきかを真剣に考えるべきだ。防衛関連産業の独り立ちを進めることが不可欠だ」との考えも示した。
コロナ対応については「来年にはインフルエンザとの混合ワクチン接種を目指す」などと見通しを示した。
【加藤広宣】