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田原・西ノ浜でヒガシナメクジウオ発見

田原市で見つかったヒガシナメクジウオ(豊橋市自然史博物館提供)
田原市で見つかったヒガシナメクジウオ(豊橋市自然史博物館提供)

 蒲郡市の三河大島が生息地として知られるヒガシナメクジウオが、渥美半島先端部の西ノ浜(田原市)で生きた状態で見つかっていたことを19日、豊橋市自然史博物館が発表した。三河大島では約50年間姿が確認されておらず、発見者で同館学芸員の西浩孝さん(40)は「非常に貴重な発見」と話している。
 昨年5月8日、貝類を研究する西さんが砂浜で調査していたところ発見。体長4㌢ほどで、成熟した雄とみられる。
 ヒガシナメクジウオが属するナメクジウオ類は、脊椎動物への進化の生き証人と言われる無脊椎動物。
 1941(昭和16)年、三河大島が当時知られていた分布の北限だったことから、生息地として国の天然記念物に指定された。その後、生息数が著しく減少し、68年を最後に見つかっていない。
 県内ではこれまでに、日間賀島南沖や知多半島内海沖、渥美半島沖の遠州灘でも生息が確認されている。
 発見例が少なく研究が進んでいないため、調査対象とされていないものの、県のレッドデータブックでは絶滅の危険度が高い「絶滅危惧ⅠA類」に相当すると考えられている貴重な生物。
 西ノ浜は、三河湾内や伊勢湾内に比べ潮通しがよく、減少要因として考えられている底質が泥化せず、砂質を保っていたことから生息が可能だったと考えられるという。
 西さんは、身近に貴重な生物が暮らす豊かな環境があることを知ってもらうと共に「発見場所の環境が今後も保たれてほしい」と願っている。
 今回の発見は、同館学芸員らの活動を報告した冊子「豊橋市自然史博物館研究報告第27号」で紹介。他にも県内3カ所でしか確認されていなかった極小カタツムリ「スナガイ」が、豊橋市大山町と田原市伊川津町で見つかったことなども掲載している。
 同博物館は20日から、見つかったナメクジウオやスナガイの標本などを紹介するパネル展を開く。6月11日まで。
(飯塚雪)

 蒲郡市の三河大島が生息地として知られるヒガシナメクジウオが、渥美半島先端部の西ノ浜(田原市)で生きた状態で見つかっていたことを19日、豊橋市自然史博物館が発表した。三河大島では約50年間姿が確認されておらず、発見者で同館学芸員の西浩孝さん(40)は「非常に貴重な発見」と話している。
 昨年5月8日、貝類を研究する西さんが砂浜で調査していたところ発見。体長4㌢ほどで、成熟した雄とみられる。
 ヒガシナメクジウオが属するナメクジウオ類は、脊椎動物への進化の生き証人と言われる無脊椎動物。
 1941(昭和16)年、三河大島が当時知られていた分布の北限だったことから、生息地として国の天然記念物に指定された。その後、生息数が著しく減少し、68年を最後に見つかっていない。
 県内ではこれまでに、日間賀島南沖や知多半島内海沖、渥美半島沖の遠州灘でも生息が確認されている。
 発見例が少なく研究が進んでいないため、調査対象とされていないものの、県のレッドデータブックでは絶滅の危険度が高い「絶滅危惧ⅠA類」に相当すると考えられている貴重な生物。
 西ノ浜は、三河湾内や伊勢湾内に比べ潮通しがよく、減少要因として考えられている底質が泥化せず、砂質を保っていたことから生息が可能だったと考えられるという。
 西さんは、身近に貴重な生物が暮らす豊かな環境があることを知ってもらうと共に「発見場所の環境が今後も保たれてほしい」と願っている。
 今回の発見は、同館学芸員らの活動を報告した冊子「豊橋市自然史博物館研究報告第27号」で紹介。他にも県内3カ所でしか確認されていなかった極小カタツムリ「スナガイ」が、豊橋市大山町と田原市伊川津町で見つかったことなども掲載している。
 同博物館は20日から、見つかったナメクジウオやスナガイの標本などを紹介するパネル展を開く。6月11日まで。
(飯塚雪)

田原市で見つかったヒガシナメクジウオ(豊橋市自然史博物館提供)
田原市で見つかったヒガシナメクジウオ(豊橋市自然史博物館提供)

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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