「廃業させないまち とよはし」創刊

　豊橋市は、深刻化する中小企業の後継者問題に歯止めをかけようと、市内の事業承継の取り組みを紹介する「廃業させないまち　とよはし」を創刊した。年２回、各６０００部発行予定。地元企業の事例や当事者の生の声などを載せ、承継問題をイメージしやすくした。自治体主導での関連刊行物は全国初という。
　市は昨年度、県事業承継・引継ぎ支援センター豊橋サテライトオフィスとの連携で定期相談「事業承継ひろば」を新設した。事業買収（Ｍ＆Ａ）などを活用した承継をテーマにしたセミナーなども開くなど、全国でも先進的な取り組みが注目っされている。
　Ａ４判４㌻の誌面では事業承継ひろばや豊橋サテライトオフィスの紹介、市内の承継事例などを掲載予定。創刊号は親族内承継に取り組んだ事務用品商社「イクモ」（南旭町）を取り上げた。
　発行元の市商工業観光課では「存在意義のある会社を承継で残すことが肝心。重く受け止め過ぎないよう柔らかい内容で周知したい」と話す。豊橋商工会議所の機関誌に同封するほか、金融機関などで配る。問い合わせは豊橋市商工業観光課（０５３２・51・２４２５）へ。
【加藤広宣】