26日から「まちなか図書館」1周年イベント

多彩なトークショー

　豊橋市「まちなか図書館」（駅前大通２）は27日で開館１周年を迎える。従来の学術図書館と異なる運営手法や多種多様な館内イベントなどで中高生や大学生など新たな利用者の掘り起こしにも成功した。26～27日は中央ステップで記念イベントとして各種トークショーを開く。
　トークショー第１弾は26日午前11時、羽田八番宮を掘り下げる。白井美穂宮司と岩瀬彰利主幹学芸員が、豊橋三大祭「羽田祭」や市図書館の起源で知られる「羽田八幡宮文庫」とのつながりについて紹介する。
　同日午後２時は、中心街の老舗菓子店主らが店の歴史や商品開発にまつわる物語を披露する。マッターホーン、若松園、千賀商店、御菓子所絹与の４店主がゲスト。
　27日午後２時には月１回の館長対談を拡大版で開く。地域誌「春夏秋冬叢書」の味岡伸太郎編集長、味岡氏と親交がある編集者の立古和智氏（フリッジ代表）が、地方出版社の挑戦や、出版界や図書館を取り巻く現状について語る。

松井玲奈さんコーナーも登場

　ほか、市内出身で同館スペシャルライブラリアンを務める松井玲奈さんのコーナーを２階カウンター横に設ける。作家活動も続ける松井さんの著作やこの１年の選書を展示。27日午前10時には中央ステップで、松井さんから届いた応援ビデオメッセージを上映する。
　まちなか図書館は再開発ビル「エムキャンパス」にあり、「知と交流の創造拠点」をコンセプトに開館した。既存館と異なり会話や飲食も認められるなど、独特の運営手法が支持された。９月23日に延べ来館者数は50万人、今月20日で60万人を超えた。
【加藤広宣】