道徳の教科書に鈴木明子さん

　小中学校や高校の教科書などを手掛ける光村図書出版（本社・東京都品川区）は、２０１８年度用の小学６年生の道徳教科書に、豊橋市出身でオリンピックでも活躍した元フィギュアスケート選手・鈴木明子さんを教材として取り上げた。
　「自分を信じて-鈴木明子」のタイトルで、５ページにわたって掲載。摂食障害を乗り越え、長い間日本女子フィギュアの第一線として活躍した鈴木さんの生き方にスポットを当てたもので、「子どもたちが学ぶべき生き様で、道徳の教科書にピッタリだった。自分を信じる気持ちを育むと同時に、キャリア教育にもなれば」と同社が採用理由を話す。
　ソチオリンピック後に時間をかけて取材。６歳でスケートを始め、15歳で全日本選手権４位となったこと。10代後半で体調を崩し、苦悩の中で母親の励ましの言葉を糧に頑張ったこと。努力が報われ、バンクーバーオリンピックとソチオリンピックへ出場、連続入賞の快挙を果たしたことなどを紹介している。文中には、小学生時代や練習中、競技中の写真３枚も収めている。
　「諦めない心の大切さを知り、自分の生き方、社会での生き方に生かしてもらえたら」と同社。９月15日までが教科書の採択期間のため、同教科書が東三河で採用されるかどうかは今のところ未定となっている。
（田中博子）