高校野球愛知大会 豊川×愛産大工

愛産大工
３００００００００｜３
０１２０００１２Ｘ｜６
豊川
（愛）福井、伊藤龍、茶谷－永田
（豊）安田－牛倉
【本】青山（豊）竹内（豊）
（小牧市民球場）
　愛産大工は初回に３点先制。しかし豊川は２回に１点、３回に相手守備のミスで３－３の同点とすると、７回に竹内のソロで勝ち越し。８回には牛倉の中越え打などで２点を追加した。


　３－３の７回裏。貴重な勝ち越し点は期待の２年生の一撃で生まれた。２死走者なし。竹内はカウント２－２から５球目の外角低め直球を振り抜いた。逆方向へ舞い上がった打球は左翼席のポール際に入った。
　「チームの足を引っ張って、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。自分ができる最高のスイングをしようと思った」。初回には一塁の守備で失策し、３失点に絡んだ。１、３回にはいずれもチャンスで凡退。今井陽一監督（51）から「嫌なムードを払しょくする一発」と称賛される一打を放った竹内は、全力疾走でダイヤモンドを走り、汚名返上に努めた。
　昨秋の新チームから４番で起用され続ける。高校通算本塁打数は12本だが、この日の一発のように逆方向にも強い打球が打てる。好きな食べ物は焼き肉。入学時は１００㌔近く体重があったが、87㌔まで引き締めた。今井監督は「ここ10年で一番打球を飛ばす選手」とも評した。
　その竹内に負けじと、同じ２年の青山が２回にソロ弾を左翼へたたき込んだ。後輩に刺激を受け、３年生も躍動。エース安田が２回以降は無失点と完全に立ち直り、８回には遊撃・矢部、左翼・野々山の好プレーも飛び出し、最高の形で初戦を突破した。
（由本裕貴）