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ミニトマト高収量栽培実証施設の一部完成

ハウスにできたミニトマトを見る大村知事(手前)、根本国交大臣政務官(左)ら
ハウスにできたミニトマトを見る大村知事(手前)、根本国交大臣政務官(左)ら

 豊橋市新西浜町の県豊川流域下水道豊川浄化センター敷地内で整備が進むミニトマトの高収量栽培などを目指す「次世代施設園芸愛知県拠点」の一部が完成し、23日、関係者に公開された。下水処理場の放流水が持つ熱エネルギーをハウスの加温に役立てるのが特徴で、施設は来年3月の全面完成を予定している。
 農水省の「次世代施設園芸導入加速化支援事業」として全国10地区で実施されている1つで、東海3県では唯一。イノチオアグリなど企業や第3セクターのサイエンス・クリエイト、JA豊橋、豊橋技術科学大学、県、豊橋市などで構成する「愛知豊橋次世代施設園芸推進コンソーシアム」が取り組んでいる。
 大規模なハウス2棟(2・9㌶、0・7㌶)を建設し、ミニトマトを栽培。完全人工光型の育苗施設、選果などを行う集出荷施設なども備え、生産から集荷、出荷まで一貫して行える拠点とする。
 施設集約による作業の効率化、コスト削減を図るほか、情報通信技術(ICT)を活用した高度な環境制御技術により、高品質、高収量で周年出荷を可能とするミニトマト栽培の技術を実証する。この地域の平均収量の約2倍にあたる10㌃21㌧の収量を目標としている。
 すでに完成した一部施設でミニトマトの栽培、出荷が始まり、関係者に公開。大村秀章知事や佐原光一市長、根本幸典国土交通大臣政務官らが、ミニトマトをもぎ取って試食した。大村知事は「みずみずしくておいしい」と感想を話した。
 ミニトマトを栽培するハウスの加温には、真冬でも最低19度という浄化センターの放流水を活用。温度が安定している地中に埋設したポリエチレン管(直径80㌢)の外周部に放流水を循環させることで管内部の空気温度を上昇させ、温められた空気をハウス内に送る。ミニトマト栽培に必要な13-15度を保てる。
 放流水の熱エネルギーを利用した加温技術の実証を進め、化石燃料使用料の3割削減を目指す。
 今後、品質、安全性など品質保証の認証「グローバルGAP」を取得する予定で、東京五輪選手村への提供、インバウンド(訪日外国人観光客)需要、海外輸出を考えている。また、得られた先進的な技術やノウハウは地域の施設園芸、担い手育成などに役立てる。
(中村晋也)

 豊橋市新西浜町の県豊川流域下水道豊川浄化センター敷地内で整備が進むミニトマトの高収量栽培などを目指す「次世代施設園芸愛知県拠点」の一部が完成し、23日、関係者に公開された。下水処理場の放流水が持つ熱エネルギーをハウスの加温に役立てるのが特徴で、施設は来年3月の全面完成を予定している。
 農水省の「次世代施設園芸導入加速化支援事業」として全国10地区で実施されている1つで、東海3県では唯一。イノチオアグリなど企業や第3セクターのサイエンス・クリエイト、JA豊橋、豊橋技術科学大学、県、豊橋市などで構成する「愛知豊橋次世代施設園芸推進コンソーシアム」が取り組んでいる。
 大規模なハウス2棟(2・9㌶、0・7㌶)を建設し、ミニトマトを栽培。完全人工光型の育苗施設、選果などを行う集出荷施設なども備え、生産から集荷、出荷まで一貫して行える拠点とする。
 施設集約による作業の効率化、コスト削減を図るほか、情報通信技術(ICT)を活用した高度な環境制御技術により、高品質、高収量で周年出荷を可能とするミニトマト栽培の技術を実証する。この地域の平均収量の約2倍にあたる10㌃21㌧の収量を目標としている。
 すでに完成した一部施設でミニトマトの栽培、出荷が始まり、関係者に公開。大村秀章知事や佐原光一市長、根本幸典国土交通大臣政務官らが、ミニトマトをもぎ取って試食した。大村知事は「みずみずしくておいしい」と感想を話した。
 ミニトマトを栽培するハウスの加温には、真冬でも最低19度という浄化センターの放流水を活用。温度が安定している地中に埋設したポリエチレン管(直径80㌢)の外周部に放流水を循環させることで管内部の空気温度を上昇させ、温められた空気をハウス内に送る。ミニトマト栽培に必要な13-15度を保てる。
 放流水の熱エネルギーを利用した加温技術の実証を進め、化石燃料使用料の3割削減を目指す。
 今後、品質、安全性など品質保証の認証「グローバルGAP」を取得する予定で、東京五輪選手村への提供、インバウンド(訪日外国人観光客)需要、海外輸出を考えている。また、得られた先進的な技術やノウハウは地域の施設園芸、担い手育成などに役立てる。
(中村晋也)

ハウスにできたミニトマトを見る大村知事(手前)、根本国交大臣政務官(左)ら
ハウスにできたミニトマトを見る大村知事(手前)、根本国交大臣政務官(左)ら

カテゴリー:社会・経済

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