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政府がミサイル飛来時の行動を呼びかける国民保護ポータルサイト
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有事に備えよ 真の“煽り”に気付け

 北朝鮮が米国・グアムへのミサイル発射計画を予告してから、両国の軍事的緊張が増している。米軍基地がある日本も影響を受けるだろう。日本国内で着々と有事に備える動きが出ている中、東三河も今そこにある危機と真剣に向き合うべきだ。トランプ大統領の言動や姿勢から、決して楽観はできない情勢だ。
 北朝鮮はグアムへの発射計画で、日本の広島や島根など4県の上空を通過すると予告。故障したミサイルや一部が落下してくる可能性が否定できず、19日に“名指し”された県を含む四国、中国地方9県の全202市町村は全国瞬時警報システム(Jアラート)の情報伝達訓練を行った。しかし、一部の地域で防災メールの文章が文字化けして読めなかったり、防災行政無線からサイレンなどの音声が流れないトラブルが起きた。
 春から続く緊張を受け、すでに秋田や山口県でも同様の訓練を実施。政府は国民保護ポータルサイトにミサイル落下時に国民が取るべき行動を掲載し、各県に積極的な避難訓練の実施を呼びかけたが、この東三河地方はもちろん、県内ではいまだに訓練を行う気配はない。19日の訓練で“欠陥”が示された以上、早急に実施すべきだ。
 一部のマスコミや専門家に対して「煽(あお)り過ぎだ」「戦争が起きるはずがない」という声もあるが、それは現実から目を背けた希望的観測に過ぎない。何も起きないことに越したことはないが、南海トラフ地震と同じで、体も心も最悪の事態に備えることは無駄ではない。
 昨年、東愛知サロン会の講師として豊橋に来訪した朝鮮半島情勢の専門家・辺真一氏が言っていた。「金正恩とトランプという対立構図があまりにも分が悪すぎる」。予測不可能な両者の対立は、軍事衝突を引き起こしかねないと指摘する。
 度重なる経済制裁にも動じず、ミサイルや核開発を進める北朝鮮をこのまま放置すれば、来年にも米国全土を標準にとらえたミサイルを開発すると言われる。米国が狙われる前に、先に攻撃する可能性はゼロではない。
 グアムへの発射計画が明るみになると、トランプ氏は「炎と怒りに直面するだろう」と北朝鮮の言葉をまねて警告。北朝鮮は「もう少し見守る」と発射計画の延期を示唆したが、米国はきょう21日から韓国との合同軍事演習を予定通り実施し、歩み寄る様子はない。米国内で軍事解決を推す声が高まる中、支持率の低下が著しいトランプ氏が北朝鮮を煽り、先制攻撃の“口実”をつくり上げようとしている気がしてならない。
 白人以外の人種をすべて「悪魔」と位置付ける白人至上主義者を擁護したトランプ氏。彼らからすれば黄色人種も「悪魔」だ。開戦となれば韓国や日本の被害は計り知れず、軍事行動に懐疑的な声もあるが、トランプ氏は「戦争が起きるなら向こうで起きる。大勢が死ぬが、米国ではなく向こうで死ぬ」とも発言した。これが本音だろう。
 平和ボケしていられる時代は終わった。万が一に備えて意識を変え、自分や家族の身を守る具体的な対策が必要だ。
(由本裕貴)

有事に備えよ 真の“煽り”に気付け

 北朝鮮が米国・グアムへのミサイル発射計画を予告してから、両国の軍事的緊張が増している。米軍基地がある日本も影響を受けるだろう。日本国内で着々と有事に備える動きが出ている中、東三河も今そこにある危機と真剣に向き合うべきだ。トランプ大統領の言動や姿勢から、決して楽観はできない情勢だ。
 北朝鮮はグアムへの発射計画で、日本の広島や島根など4県の上空を通過すると予告。故障したミサイルや一部が落下してくる可能性が否定できず、19日に“名指し”された県を含む四国、中国地方9県の全202市町村は全国瞬時警報システム(Jアラート)の情報伝達訓練を行った。しかし、一部の地域で防災メールの文章が文字化けして読めなかったり、防災行政無線からサイレンなどの音声が流れないトラブルが起きた。
 春から続く緊張を受け、すでに秋田や山口県でも同様の訓練を実施。政府は国民保護ポータルサイトにミサイル落下時に国民が取るべき行動を掲載し、各県に積極的な避難訓練の実施を呼びかけたが、この東三河地方はもちろん、県内ではいまだに訓練を行う気配はない。19日の訓練で“欠陥”が示された以上、早急に実施すべきだ。
 一部のマスコミや専門家に対して「煽(あお)り過ぎだ」「戦争が起きるはずがない」という声もあるが、それは現実から目を背けた希望的観測に過ぎない。何も起きないことに越したことはないが、南海トラフ地震と同じで、体も心も最悪の事態に備えることは無駄ではない。
 昨年、東愛知サロン会の講師として豊橋に来訪した朝鮮半島情勢の専門家・辺真一氏が言っていた。「金正恩とトランプという対立構図があまりにも分が悪すぎる」。予測不可能な両者の対立は、軍事衝突を引き起こしかねないと指摘する。
 度重なる経済制裁にも動じず、ミサイルや核開発を進める北朝鮮をこのまま放置すれば、来年にも米国全土を標準にとらえたミサイルを開発すると言われる。米国が狙われる前に、先に攻撃する可能性はゼロではない。
 グアムへの発射計画が明るみになると、トランプ氏は「炎と怒りに直面するだろう」と北朝鮮の言葉をまねて警告。北朝鮮は「もう少し見守る」と発射計画の延期を示唆したが、米国はきょう21日から韓国との合同軍事演習を予定通り実施し、歩み寄る様子はない。米国内で軍事解決を推す声が高まる中、支持率の低下が著しいトランプ氏が北朝鮮を煽り、先制攻撃の“口実”をつくり上げようとしている気がしてならない。
 白人以外の人種をすべて「悪魔」と位置付ける白人至上主義者を擁護したトランプ氏。彼らからすれば黄色人種も「悪魔」だ。開戦となれば韓国や日本の被害は計り知れず、軍事行動に懐疑的な声もあるが、トランプ氏は「戦争が起きるなら向こうで起きる。大勢が死ぬが、米国ではなく向こうで死ぬ」とも発言した。これが本音だろう。
 平和ボケしていられる時代は終わった。万が一に備えて意識を変え、自分や家族の身を守る具体的な対策が必要だ。
(由本裕貴)

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