アイアンマンレースで大活躍

　豊橋市向山町のアクアヴィータプール＆スパ（石川誠社長）を本拠地とするトライアスロンスクール「チームゴーヤーアクアヴィータ」から、国際大会「ＩＲＯＮＭＡＮ（アイアンマン）台湾」（10月１日・澎湖島）に出場した９選手が見事、全員完走を果たした。うち鹿野美保さん（54）＝幸田町＝が女子50～54歳部門で優勝、同学年という石川社長は男子55～59歳部門で６位、コーチの今枝誠さんが同40～44歳部門で７位に入る健闘ぶり。東愛知新聞社を訪れた３人は、それぞれ「最後に９人目の齋藤理人さんが完走した時はうれしかった」と口をそろえ、チーム全体の勝利を改めてかみしめた。
　総距離２２６㌔（スイム３・８㌔＋バイク１８０㌔＋ラン４２・２㌔）で争われる、超過酷な鉄人レースに打って出た同チームは、結成５年目にして初の海外参戦。鹿野さん、今枝コーチを除く７人は、初のアイアンマン挑戦というおまけ付き。出発前からメンタル面でも励まし合い、はるか台湾海峡上でのレース当日を迎えたという。
　「むし暑くって風がない。こんな天候で走っていいのかと思うほどだった」と振り返る石川社長。世界43か国から６００人を超える選手が出場し、午前６時に号砲。午後11時までの17時間以内にゴ－ルしなければならない。途中棄権が続出した。
　熱戦を制した鹿野さんは、自身６回目のアイアンマン大会で、タイムは12時間16分22秒。来年10月にハワイ島カイルアコナで行われる、世界最高峰のレース「ワールドチャンピオンシップ」への出場権を得た。「12時間を切るのが目標でした。もっとタイムを縮めたい。できれば10年後のハワイ大会にも出てみたい」と、鉄人レーサーらしい強気の言葉を、こともなげに語った。
　石川社長は13時間10分余でゴールし、「ランで歩くこともなく、初レースとしては上出来でした」とうれしそう。今枝コーチは38度の熱を忍（おし）ての出場だったが、すれ違う仲間に声をかけたり、時には一緒に走ったり、11時間35分余でゴール。「一歩ずつ前に進んだ結果です。全員完走したことに大きな意義があります」と振り返った。なお同チームからは、今年９月のトライアスロン伊良湖大会で優勝した疋田文枝さん（34）＝田原市＝が、初出場ながら堂々６位に入っている。
（藤田彰彦）