東三河でも台風21号被害

　超大型の台風21号は23日未明、東三河地方に最接近し、風雨による被害をもたらした。同日午後、温帯低気圧に変わった。
　豊橋市内では、22日午後４時50分ごろ栄町の女性（85）が歩行中、後ろからの突風にあおられ転倒。おでこや左手に軽傷を負った。
　新城市内も強風が吹き付け、23日午前４時半には最大瞬間風速33㍍（市消防署調べ）を記録。２０７カ所に設置されている市長選と市議選のポスター掲示板が、約30カ所で倒れたという。
　同市では、23日午前２時から雨量規制のため作手地区の主要地方道岡崎設楽線と県道３路線を通行止めとしたほか、同地区では22日午後８時51分から翌午前０時33分まで約２００戸が停電した。
　蒲郡市も同日午後８時55分から、坂本町の一部１００戸未満が停電。同日予定していたボートレース蒲郡は第８レース以降を中止した。
　田原市内も部分的に停電があったほか、農業的な被害も確認された。渥美方面の西山地区では、大雨により低地のキャベツ畑で一部冠水があり、定植を終えた苗が水に浸かった。
　同地区でキャベツを育てる農家男性（67）は表情を曇らせる。自身の畑以外にも周辺で冠水した畑があり、海抜が０㍍に近いことから、十数年前も台風の大雨で冠水被害があったという。今後は水が引いてから、防除や中耕などの処置が必要になるという。
（取材班）