税金作文で受賞の高校生4人たたえ

　豊橋税務署（山田邦夫署長）は11月29日、国税庁が募集した「税に関する高校生の作文」で受賞した県立豊橋商業高校の３年生４人に、同校で表彰状を贈った。国税局長賞に中村唯花さん、税務署長賞受賞に中村文音さんと久松あゆむさん、間野春菜さんが選ばれた。
　税に関する作文を書くことで税への関心を高め、正しく理解を深めてもらおうと、同庁が毎年、次世代を担う高校生から税についての作文を募っており、今年で56回目となる。
　同税務署管内では１２９１点の応募があり、名古屋国税局長賞５点のうちの一つに中村唯花さんの「子どもたちの当り前」が選ばれた。中村さんは母子家庭で国からの給付で助けられていたことを知り、そんな子どもたちの生活が税金によって支えられていて、納税することが国への恩返しになることを伝えた。
　「助け合いの義務」で税務署長賞を受賞した中村文音さんは東日本大震災の復興特別所得税に関して書いた。納税という形で被災者を助けていることを知ってほしかったという。久松さんは、税金で生活が支えられていることを知り、「伝えたい、私の思い」の中で納税に対していいイメージを持ってもらいたいことを書いた。間野さんは、納税の大事さを伝えられる仕事に就きたい思いを「税金をもっと身近に」に込めた。
　同校の白井由美子校長は「４人が税を身近なものとして捉えて書いたことが受賞につながったのではないか。３年間学んだ成果が出たと感じている」と話した。
　税務署長賞には、私立藤ノ花女子３年・尾藤はるなさんの「教育を支える税」も選ばれた。また、租税教育の模範となる活動を行った学校や団体などに贈られる税務署長表彰は、豊橋市立向山小学校が受賞した。
（井嶋義典）