「あいうえお」で夢をつかもう

元ドラゴンズ選手の井上さん小坂井高で人権講話

　豊川市の小坂井高校（高畑尚弘校長）で11日、人権講話があり、元プロ野球の中日ドラゴンズ選手で、野球解説者の井上一樹さん（46）が来校し、全校生徒９２０人や父母らに夢を持つ大切さを語った。
　鹿児島商業高校時代は甲子園も経験し、プロでは野手転向後、左打ちの強打者としてリーグ優勝にも貢献した井上さん。現役引退後は中日の２軍監督も務めた。現役時代から病院慰問で病気と闘う子どもたちを応援する活動も続け「僕自身が子どもたちから勇気をもらった」と振り返った。
　そして「まずは何をやりたいか、何になりたいか計画を立てる」（案）「人の見えないところでも努力する」（陰）「頑張る人には運が巡る」（運）「人との出会いを大切にする」（縁）「支えてくれた人に感謝の気持ちを忘れない」（恩）のそれぞれの頭文字から「あいうえお」と題し、生徒らに今後の活躍を期待した。
　講話後には代表生徒４人とのトークセッションも行われ、野球部員からの「プロ野球人生で一番思い出に残っていることは」の質問に、井上さんは阪神戦で行われた自身の引退試合を挙げて「ひどいヤジで大嫌いだった阪神ファンが、最後は自分のために拍手をくれた。その一日で許せる気持ちになれた」と明かした。
（由本裕貴）