蒲郡市が豊橋、豊川の2業者提訴へ

　蒲郡市は、同市豊岡町陣ノ山地内の市道を違法に掘削して原状回復に応じないとして、豊橋市と豊川市の建設業者に対して約８５９１万円の支払いを求める損害賠償請求する訴訟を起こす方針を示した。市議会12月定例会最終日の18日に関連議案を提出する。
　現場一帯は民有地の丘陵地でその中に市道が通っている。周辺では１９８３年ごろから農地の整備が行われていた。うち２本の市道（長さ79㍍・幅60㌢、長さ17㍍・幅50㌢）が掘削されていた。３年前、周辺住民から「土砂崩れが心配」と相談があり、市担当者が違法に掘削されていたのを確認。市道部分は台地に沿って通っていたが、最大８㍍の深さまで土が採られていたという。
　市は地権者からの問い合わせを受けて昨年５月から業者らに道路の原状回復を行うよう口頭指導や注意書の送付をした。今年８月には損害賠償の通知をして納付期限の９月20日になっても応じないため、提訴する方針を固めた。