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財賀寺の観音二十八部衆3体修繕終え帰山

八坂さん㊧から修復された木像の説明を受ける西本住職。木像は左から毘楼勒叉天、阿修羅王、大弁功徳天とされる=財賀寺で
八坂さん㊧から修復された木像の説明を受ける西本住職。木像は左から毘楼勒叉天、阿修羅王、大弁功徳天とされる=財賀寺で

 豊川市財賀町の財賀寺(西本全秀住職)で14日、市指定文化財で、観音二十八部衆とされる木像の搬入作業が行われた。室町時代に作られたとされる観音さまが高度な技術で修繕され、8カ月ぶりに帰山。来年1月1日から28日まで一般公開される。
 京都国立博物館内の美術院で修復されたのは、阿修羅王、毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)、大弁功徳天とされるヒノキ製の木像3体。腐朽菌で劣化が進んでいた足元の土台を無数の棒状の木を組み合わせて補強し、金具で固定。振動などで色がはがれ落ちる剥落の防止も施され、色や艶もよみがえった。
 財賀寺に伝わる全28体の木像は、関連書物から観音二十八部衆と想定されるが、確定できるまでの物証がない。像によって欠けた部位が多く、今回は阿修羅王が手に持つ弓矢など、名前が違っていた場合に影響のない範囲で復元された。修繕を手掛けた八坂寿史さん(61)は「当院の伝統に習い、木くぎや漆も日本産を使用した」と説明した。
 西本住職(59)は「鮮やかになって帰ってきてくれた。地震への安全も施され、安心して将来に残せる」と感激。客殿での一般公開では、美術院での修繕模様なども動画で紹介する。
 昨年は迦楼羅天(かるらてん)など3体も修復し、来年3月には新たに4体が修繕を終えて帰山予定。財賀寺が開創1300年を迎える2024(平成36)年に向けて、残り18体の修復も進める。
(由本裕貴)

 豊川市財賀町の財賀寺(西本全秀住職)で14日、市指定文化財で、観音二十八部衆とされる木像の搬入作業が行われた。室町時代に作られたとされる観音さまが高度な技術で修繕され、8カ月ぶりに帰山。来年1月1日から28日まで一般公開される。
 京都国立博物館内の美術院で修復されたのは、阿修羅王、毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)、大弁功徳天とされるヒノキ製の木像3体。腐朽菌で劣化が進んでいた足元の土台を無数の棒状の木を組み合わせて補強し、金具で固定。振動などで色がはがれ落ちる剥落の防止も施され、色や艶もよみがえった。
 財賀寺に伝わる全28体の木像は、関連書物から観音二十八部衆と想定されるが、確定できるまでの物証がない。像によって欠けた部位が多く、今回は阿修羅王が手に持つ弓矢など、名前が違っていた場合に影響のない範囲で復元された。修繕を手掛けた八坂寿史さん(61)は「当院の伝統に習い、木くぎや漆も日本産を使用した」と説明した。
 西本住職(59)は「鮮やかになって帰ってきてくれた。地震への安全も施され、安心して将来に残せる」と感激。客殿での一般公開では、美術院での修繕模様なども動画で紹介する。
 昨年は迦楼羅天(かるらてん)など3体も修復し、来年3月には新たに4体が修繕を終えて帰山予定。財賀寺が開創1300年を迎える2024(平成36)年に向けて、残り18体の修復も進める。
(由本裕貴)

八坂さん㊧から修復された木像の説明を受ける西本住職。木像は左から毘楼勒叉天、阿修羅王、大弁功徳天とされる=財賀寺で
八坂さん㊧から修復された木像の説明を受ける西本住職。木像は左から毘楼勒叉天、阿修羅王、大弁功徳天とされる=財賀寺で

カテゴリー:社会・経済

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