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豊橋に9日「学習支援カフェ」オープン

学習支援カフェをオープンする鈴木さん㊥と手伝いに名乗りでた加藤さん㊨と今井さん=豊橋市老松町で
学習支援カフェをオープンする鈴木さん㊥と手伝いに名乗りでた加藤さん㊨と今井さん=豊橋市老松町で

 中・高生の居場所づくりを目的にした学習支援カフェ「自習室&カフェtalk」を豊橋市の自営業鈴木久仁子さん(58)が9日、同市老松町にオープンする。東京に進学した地元出身の学生と他県出身者で市内の大学に通う学生が組み、自習室の運営を行う一方で、課題の経費捻出は地元の主婦らが昼間のカフェ営業でまかなう。「さまざまな困難を抱える子どもたちを助けたい」と、1人立ち上がった「おせっかいおばさん」から支援の輪が広がる。
 おせっかいおばさんこと鈴木さんは、近くに高校が6校ある立地を生かし、亡き父親の事務所を学習支援カフェに改装した。以前からさまざまな困難を抱え、勉強に集中できない理由のある子どもに心を痛めていて、母親の生前の願いもあり、居場所づくりを決心。仲間を募りながら一歩一歩、準備を進めていた。
 その様子をフェイスブックで見て、手伝いを名乗り出たのが県立豊橋東高校出身で中央大学3年の加藤康暉さん(21)と兵庫県出身で豊橋技術科学大学3年の今井裕太さん(21)の2人。
 加藤さんは、大学1年から東京都調布市で貧困世帯の中学生を対象にした学習支援ボランティアの経験を、今井さんは若者を対象にしたイベント企画など手掛ける会社を起業予定で、ボランティアの学生集めに力を発揮する。県外出身者の多い技科大生らが大学の長期休暇で帰郷する際には、地元出身の上京組学生が交代してボランティアに入る仕組みだ。
 門戸は広く開け「誰もが気軽に寄れる場所に」と鈴木さん。加藤さんは「民間でかつ豊橋ならではの温かな場所になれば」、今井さんは「新たな心のよりどころになる場所になれるよう学生としてサポートしていきたい」と意欲を燃やす。
 まずは月・水・金曜の週3日間、午後3時から同8時まで自習室を開ける。無料だと、かえって来づらいと考え、利用料は飲み物とおやつ代込みで1回200円。同月内なら6回目以降の利用は無料で、頻繁に通えるように月額最大1000円の負担に抑える。いずれは簡単な夕食も提供するという。
 一方で、運営費用の工面は多くの支援団体の課題。おやつ代やボランティア学生の交通費、水道光熱費など経費は年間80~100万円。午前10時から午後3時までボランティアの主婦らが営業するカフェの収益を充て、息の長い支援を目指す。
 鈴木さんは「空き家を利用すれば、普通のおばさんでも支援が始められる。これが他校区にも広がり、行政の手が届かなかった人の支援につながってほしい」と話す。
 19日まで、クラウドファンディングで改装費とカフェが軌道に乗るまでの経費などを集めている。問い合わせは鈴木さん(090・3454・1119)へ。
(飯塚雪)

 中・高生の居場所づくりを目的にした学習支援カフェ「自習室&カフェtalk」を豊橋市の自営業鈴木久仁子さん(58)が9日、同市老松町にオープンする。東京に進学した地元出身の学生と他県出身者で市内の大学に通う学生が組み、自習室の運営を行う一方で、課題の経費捻出は地元の主婦らが昼間のカフェ営業でまかなう。「さまざまな困難を抱える子どもたちを助けたい」と、1人立ち上がった「おせっかいおばさん」から支援の輪が広がる。
 おせっかいおばさんこと鈴木さんは、近くに高校が6校ある立地を生かし、亡き父親の事務所を学習支援カフェに改装した。以前からさまざまな困難を抱え、勉強に集中できない理由のある子どもに心を痛めていて、母親の生前の願いもあり、居場所づくりを決心。仲間を募りながら一歩一歩、準備を進めていた。
 その様子をフェイスブックで見て、手伝いを名乗り出たのが県立豊橋東高校出身で中央大学3年の加藤康暉さん(21)と兵庫県出身で豊橋技術科学大学3年の今井裕太さん(21)の2人。
 加藤さんは、大学1年から東京都調布市で貧困世帯の中学生を対象にした学習支援ボランティアの経験を、今井さんは若者を対象にしたイベント企画など手掛ける会社を起業予定で、ボランティアの学生集めに力を発揮する。県外出身者の多い技科大生らが大学の長期休暇で帰郷する際には、地元出身の上京組学生が交代してボランティアに入る仕組みだ。
 門戸は広く開け「誰もが気軽に寄れる場所に」と鈴木さん。加藤さんは「民間でかつ豊橋ならではの温かな場所になれば」、今井さんは「新たな心のよりどころになる場所になれるよう学生としてサポートしていきたい」と意欲を燃やす。
 まずは月・水・金曜の週3日間、午後3時から同8時まで自習室を開ける。無料だと、かえって来づらいと考え、利用料は飲み物とおやつ代込みで1回200円。同月内なら6回目以降の利用は無料で、頻繁に通えるように月額最大1000円の負担に抑える。いずれは簡単な夕食も提供するという。
 一方で、運営費用の工面は多くの支援団体の課題。おやつ代やボランティア学生の交通費、水道光熱費など経費は年間80~100万円。午前10時から午後3時までボランティアの主婦らが営業するカフェの収益を充て、息の長い支援を目指す。
 鈴木さんは「空き家を利用すれば、普通のおばさんでも支援が始められる。これが他校区にも広がり、行政の手が届かなかった人の支援につながってほしい」と話す。
 19日まで、クラウドファンディングで改装費とカフェが軌道に乗るまでの経費などを集めている。問い合わせは鈴木さん(090・3454・1119)へ。
(飯塚雪)

学習支援カフェをオープンする鈴木さん㊥と手伝いに名乗りでた加藤さん㊨と今井さん=豊橋市老松町で
学習支援カフェをオープンする鈴木さん㊥と手伝いに名乗りでた加藤さん㊨と今井さん=豊橋市老松町で

カテゴリー:社会・経済

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