文字の大きさ

読み解いた江戸時代古文書

美石の手紙を読み解いた「中山美石書簡集」
美石の手紙を読み解いた「中山美石書簡集」

豊橋の羽田野敬雄研究会が「中山美石書簡集」発行

 古文書の会読を行っている市民グループ「羽田野敬雄研究会」(鈴木光保代表)が、江戸時代後期の三河吉田藩士で国学者でもあった中山美石(うまし)が旧新居本陣当主飯田昌秀に宛てた書簡を読み解いた「中山美石書簡集」を発行した。
 羽田八幡宮文庫を設立した国学者・羽田野敬雄や、その周辺人物の書簡を研究している同会。羽田野と実兄・飯田昌秀とのやり取りを調べるために提供された書簡類の中に、美石の書簡を見つけ、会読に乗り出した。昌秀に宛てた102通にも及ぶ書簡を読了し、美石を理解するために極めて有用な資料ということで発行を決めた。
 美石と18歳年下の昌秀との師弟関係は、美石が新居関所下役となり新居に転住した頃から始まる。2人の間の書簡は、美石が藩校時習館教授となり、新居を離れてから大坂在番を命じられ大坂へ行くまでの約15年間のもの。両者とも国学者・本居大平の門下生でもあり、国学や心学についてはもちろんのこと、極めて私的な書簡で公私にわたる出来事の推移や裏事情がつづられている。
 紀州藩主の新居宿通行に関する勘定不正事件で後任を任された昌秀への助言や、助郷を巻き込む一件についての記述は貴重な資料という。
 解読にあたった同会員らは、親しい間柄での手紙で当事者間だけで理解されている事柄や簡略化された文字などにより困難な作業だったと記している。
 鈴木代表は「美石は吉田の人なのにあまり知られておらず、もっと多くの人に目を向けてもらいたい」と発行に踏み切ったと語る。
 A5判、117㌻。1部700円(送料込み)。問い合わせは鈴木代表(0533・75・5404)へ。
(井嶋義典)

豊橋の羽田野敬雄研究会が「中山美石書簡集」発行

 古文書の会読を行っている市民グループ「羽田野敬雄研究会」(鈴木光保代表)が、江戸時代後期の三河吉田藩士で国学者でもあった中山美石(うまし)が旧新居本陣当主飯田昌秀に宛てた書簡を読み解いた「中山美石書簡集」を発行した。
 羽田八幡宮文庫を設立した国学者・羽田野敬雄や、その周辺人物の書簡を研究している同会。羽田野と実兄・飯田昌秀とのやり取りを調べるために提供された書簡類の中に、美石の書簡を見つけ、会読に乗り出した。昌秀に宛てた102通にも及ぶ書簡を読了し、美石を理解するために極めて有用な資料ということで発行を決めた。
 美石と18歳年下の昌秀との師弟関係は、美石が新居関所下役となり新居に転住した頃から始まる。2人の間の書簡は、美石が藩校時習館教授となり、新居を離れてから大坂在番を命じられ大坂へ行くまでの約15年間のもの。両者とも国学者・本居大平の門下生でもあり、国学や心学についてはもちろんのこと、極めて私的な書簡で公私にわたる出来事の推移や裏事情がつづられている。
 紀州藩主の新居宿通行に関する勘定不正事件で後任を任された昌秀への助言や、助郷を巻き込む一件についての記述は貴重な資料という。
 解読にあたった同会員らは、親しい間柄での手紙で当事者間だけで理解されている事柄や簡略化された文字などにより困難な作業だったと記している。
 鈴木代表は「美石は吉田の人なのにあまり知られておらず、もっと多くの人に目を向けてもらいたい」と発行に踏み切ったと語る。
 A5判、117㌻。1部700円(送料込み)。問い合わせは鈴木代表(0533・75・5404)へ。
(井嶋義典)

美石の手紙を読み解いた「中山美石書簡集」
美石の手紙を読み解いた「中山美石書簡集」

カテゴリー:社会・経済 / 芸能・文化

 PR

PR