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GWに「じっくり読書」

子ども向け図書を紹介する職員=豊橋市中央図書館で
子ども向け図書を紹介する職員=豊橋市中央図書館で
中高生にオススメの3冊
中高生にオススメの3冊
大人に読んでもらいたい6冊
大人に読んでもらいたい6冊

豊橋市中央図書館司書が図書紹介

 GWも後半突入。泊まりや日帰り行楽も良いけれど、休みは自宅でのんびりしたい!という人もいるのでは。今回は、豊橋市中央図書館に協力を仰ぎ、まとまった休みにじっくり時間をかけて読みたい図書を各担当司書に紹介してもらった。気になる本は、ぜひ、同館や書店で手に取ってみて。
(田中博子)
【子ども向け】
 『ふたりはともだち』(アーノルド・ローベル/作・三木卓/訳 文化出版局 1972)「かえるくん」「がまくん」2ひきのかえるさんの、おだやかでほのぼのとした心温まるお話。読み進めるたびどこかクスッと笑える、心がほっこりするお話の数々がつまっています。
 『くんちゃんの はたけしごと』(ドロシー・マリノ/作 まさきるりこ/訳 ペンギン社 1983)アメリカの絵本。こぐまのくんちゃんは、森の中のおうちに おとうさんとおかあさんと仲良く暮らしています。お天気の良い朝くんちゃんは張り切ってお父さんの畑仕事のお手伝いをしますが失敗ばかり…。
 『エルマーのぼうけん』(ルース・スタイルス・ガネット/作 わたなべしげお/訳 福音館書店 1980)エルマーという名の男の子がリュックサックにいろんな物を詰め込み、家族に内緒で、みかん島とどうぶつ島にりゅうを探す旅に出かける話。10章に分かれているので毎晩1章ずつ読み聞かせるのに最適です。
 『地球儀で探検! まわしながら新発見をしよう』(渡辺一夫/著 小泉武栄/監修 2017)地球儀と平面の地図は、どこが違うのかな。地球には本当に6つの大陸と3つの大きな海があるのかな。地球儀を回して世界一周旅行の旅へ行ってみよう。渋滞知らずでどこへでも行けるよ。
【中高生向け】
 『西の魔女が死んだ』(梨木香歩/著 小学館 1996)
 まいは中学1年生。とある理由で中学校に行けなくなり、おばあちゃん家でしばらく休養することになる。自分のことを魔女という、ちょっと変わったおばあちゃんと一緒に魔女修行をすることに…。おばあちゃんの庭の気持ちのよさを天気のいい日に外で読んで感じてみてください。
 『カブキブ!』①~⑦(榎田ユウリ/著 KADOKAWA 2013)
 祖父の影響で大の歌舞伎好きなクロ。高校で歌舞伎部をつくるぞ!と意気込んだが、なかなか周囲に理解されない。サッカー部やアニメ研究会みたいに、ただ好きってだけじゃだめなのか?ってことで、まずは何とか5人集めて同好会結成へ。伝統芸能だからとハードルを上げてしまいがちな歌舞伎を身近に感じることができる1冊。
 『宇宙への秘密の鍵』(ルーシー&スティーブン・ホーキング/著 岩崎書店 2008)
 ジョージは毎日に退屈していた。なるべく自然の中で子育てしたい両親の方針でゲームやパソコンどころかテレビすらない。ある日、隣にエリック親子が越してくる。科学者のエリックに宇宙や星のことを教えてもらい、その不思議にどんどんひきこまれていく。3月逝去した車椅子の物理学者ホーキング博士が書いた、楽しく宇宙の謎にせまることができる本。
【大人向け】
 『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』(川上和人/著 新潮社 2017)
 著者は国立の研究機関に所属する鳥の研究者。小笠原諸島をはじめ各地の島でのフィールドワークのエピソードをユーモアたっぷりに書いています。硬いイメージのあるアカデミックな話題も小気味の良い語り口で抵抗なく読み進められます。
 『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』(川添愛/著 花松あゆみ/絵 朝日出版社 2017)
 表紙のかわいらしい版画を見て童話かと思うかもしれませんが、副題からわかる通り、最近注目のキーワード「人工知能」に関する本です。働きたくないイタチ村のイタチたちが「何でも分かって、何でもできるロボット」を作ろうと試行錯誤するストーリーが展開する中で、「ロボットが言葉を理解するとはどういうことか」を分かりやすく解説しています。
 『〆切本』(左右社編集部/編 左右社 2016)
 期限まで時間があるからゆっくりやろうと後回しにし、気がついたら〆切(しめきり)が目前に迫り、焦って何とか間に合わせた、なんて経験ありませんか?本書は誰でも名前を聞いたことのある明治~現代の作家や漫画家たちの〆切に関するエッセイや日記を集めたもの。多彩に繰り出される書けない言い訳や、何とか書かせたい編集者とのやりとりに思わず笑ったり、反対に〆切に遅れたことはない作家の話に我が身を振り返って反省したりできる本です。
 『約定』(青山文平/著 新潮社 2014)
 江戸中期、泰平の世。ままならぬ階級制度の中で、己の矜持を保ち生きていく下級武士たちの物語です。短編集ですが、誠が息づく作品はずしりと重く美しい。ミステリーの趣向があり、また刀がモチーフになっているので、そちらのファンの方も楽しめます。収録の一篇「春山入り」は、この季節にふさわしく優しい読後感。(文庫版は「春山入り」と改題し出版。図書館未所蔵)
 『彼方の友へ』(伊吹有喜/著 実業之日本社 2017)
 少しずつ戦争の影が人々を脅かしつつあった時代に、全国の少女に美しいものを届けようと奮闘した雑誌編集者たち‐仕事のできるかっこいい男性2人と小間使いの少女という朝の連続テレビ小説にぴったりの設定で、ロマンチックな気分が味わえる。戦争や仕事の現場もシビアに描かれ読み応えあり。実在の少女雑誌「少女の友」がモデルで、画家に中原淳一のイメージが重なる。直木賞候補作品。
 『モンテ・クリスト伯』全7巻(アレクサンドル・デュマ/作 山内義雄/訳 岩波ワイド文庫)
 日本では“岩窟王”の書名で親しまれた作品です。ジュブナイル版をお読みになった方も、夜更かしができるこの機会に完訳本に取り組んでみませんか?復讐劇の緻密さ、心理描写の深さにうなります。「待て!しかして希望せよ!」
(協力・豊橋市中央図書館)

豊橋市中央図書館司書が図書紹介

 GWも後半突入。泊まりや日帰り行楽も良いけれど、休みは自宅でのんびりしたい!という人もいるのでは。今回は、豊橋市中央図書館に協力を仰ぎ、まとまった休みにじっくり時間をかけて読みたい図書を各担当司書に紹介してもらった。気になる本は、ぜひ、同館や書店で手に取ってみて。
(田中博子)
【子ども向け】
 『ふたりはともだち』(アーノルド・ローベル/作・三木卓/訳 文化出版局 1972)「かえるくん」「がまくん」2ひきのかえるさんの、おだやかでほのぼのとした心温まるお話。読み進めるたびどこかクスッと笑える、心がほっこりするお話の数々がつまっています。
 『くんちゃんの はたけしごと』(ドロシー・マリノ/作 まさきるりこ/訳 ペンギン社 1983)アメリカの絵本。こぐまのくんちゃんは、森の中のおうちに おとうさんとおかあさんと仲良く暮らしています。お天気の良い朝くんちゃんは張り切ってお父さんの畑仕事のお手伝いをしますが失敗ばかり…。
 『エルマーのぼうけん』(ルース・スタイルス・ガネット/作 わたなべしげお/訳 福音館書店 1980)エルマーという名の男の子がリュックサックにいろんな物を詰め込み、家族に内緒で、みかん島とどうぶつ島にりゅうを探す旅に出かける話。10章に分かれているので毎晩1章ずつ読み聞かせるのに最適です。
 『地球儀で探検! まわしながら新発見をしよう』(渡辺一夫/著 小泉武栄/監修 2017)地球儀と平面の地図は、どこが違うのかな。地球には本当に6つの大陸と3つの大きな海があるのかな。地球儀を回して世界一周旅行の旅へ行ってみよう。渋滞知らずでどこへでも行けるよ。
【中高生向け】
 『西の魔女が死んだ』(梨木香歩/著 小学館 1996)
 まいは中学1年生。とある理由で中学校に行けなくなり、おばあちゃん家でしばらく休養することになる。自分のことを魔女という、ちょっと変わったおばあちゃんと一緒に魔女修行をすることに…。おばあちゃんの庭の気持ちのよさを天気のいい日に外で読んで感じてみてください。
 『カブキブ!』①~⑦(榎田ユウリ/著 KADOKAWA 2013)
 祖父の影響で大の歌舞伎好きなクロ。高校で歌舞伎部をつくるぞ!と意気込んだが、なかなか周囲に理解されない。サッカー部やアニメ研究会みたいに、ただ好きってだけじゃだめなのか?ってことで、まずは何とか5人集めて同好会結成へ。伝統芸能だからとハードルを上げてしまいがちな歌舞伎を身近に感じることができる1冊。
 『宇宙への秘密の鍵』(ルーシー&スティーブン・ホーキング/著 岩崎書店 2008)
 ジョージは毎日に退屈していた。なるべく自然の中で子育てしたい両親の方針でゲームやパソコンどころかテレビすらない。ある日、隣にエリック親子が越してくる。科学者のエリックに宇宙や星のことを教えてもらい、その不思議にどんどんひきこまれていく。3月逝去した車椅子の物理学者ホーキング博士が書いた、楽しく宇宙の謎にせまることができる本。
【大人向け】
 『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』(川上和人/著 新潮社 2017)
 著者は国立の研究機関に所属する鳥の研究者。小笠原諸島をはじめ各地の島でのフィールドワークのエピソードをユーモアたっぷりに書いています。硬いイメージのあるアカデミックな話題も小気味の良い語り口で抵抗なく読み進められます。
 『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』(川添愛/著 花松あゆみ/絵 朝日出版社 2017)
 表紙のかわいらしい版画を見て童話かと思うかもしれませんが、副題からわかる通り、最近注目のキーワード「人工知能」に関する本です。働きたくないイタチ村のイタチたちが「何でも分かって、何でもできるロボット」を作ろうと試行錯誤するストーリーが展開する中で、「ロボットが言葉を理解するとはどういうことか」を分かりやすく解説しています。
 『〆切本』(左右社編集部/編 左右社 2016)
 期限まで時間があるからゆっくりやろうと後回しにし、気がついたら〆切(しめきり)が目前に迫り、焦って何とか間に合わせた、なんて経験ありませんか?本書は誰でも名前を聞いたことのある明治~現代の作家や漫画家たちの〆切に関するエッセイや日記を集めたもの。多彩に繰り出される書けない言い訳や、何とか書かせたい編集者とのやりとりに思わず笑ったり、反対に〆切に遅れたことはない作家の話に我が身を振り返って反省したりできる本です。
 『約定』(青山文平/著 新潮社 2014)
 江戸中期、泰平の世。ままならぬ階級制度の中で、己の矜持を保ち生きていく下級武士たちの物語です。短編集ですが、誠が息づく作品はずしりと重く美しい。ミステリーの趣向があり、また刀がモチーフになっているので、そちらのファンの方も楽しめます。収録の一篇「春山入り」は、この季節にふさわしく優しい読後感。(文庫版は「春山入り」と改題し出版。図書館未所蔵)
 『彼方の友へ』(伊吹有喜/著 実業之日本社 2017)
 少しずつ戦争の影が人々を脅かしつつあった時代に、全国の少女に美しいものを届けようと奮闘した雑誌編集者たち‐仕事のできるかっこいい男性2人と小間使いの少女という朝の連続テレビ小説にぴったりの設定で、ロマンチックな気分が味わえる。戦争や仕事の現場もシビアに描かれ読み応えあり。実在の少女雑誌「少女の友」がモデルで、画家に中原淳一のイメージが重なる。直木賞候補作品。
 『モンテ・クリスト伯』全7巻(アレクサンドル・デュマ/作 山内義雄/訳 岩波ワイド文庫)
 日本では“岩窟王”の書名で親しまれた作品です。ジュブナイル版をお読みになった方も、夜更かしができるこの機会に完訳本に取り組んでみませんか?復讐劇の緻密さ、心理描写の深さにうなります。「待て!しかして希望せよ!」
(協力・豊橋市中央図書館)

子ども向け図書を紹介する職員=豊橋市中央図書館で
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カテゴリー:社会・経済

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