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非武装地帯に希望のレールを 南北首脳会談㊥

カテゴリー:特集

朝鮮半島を縦断する構造の東海線と京義線
朝鮮半島を縦断する構造の東海線と京義線

東海線開通へ協力要請届く

 平昌(ピョンチャン)五輪が終わり、南北首脳会談の開催が決まって融和ムードが漂い始めた3月、三千里鐵道の都理事長に1本の電話が入った。韓国にある社団法人「希望の鉄道」の幹部からだった。同法人が力を入れ、南北統一事業の一つとされる東海(トンへ)線の開通に力を貸してほしいという内容だった。
 東海線は朝鮮半島の東側を縦断する路線で、南の釜山(プサン)から38度線を越えて北朝鮮に入り、さらにシベリア鉄道へとつながる。戦争と南北分断により、現在は韓国の江陵(カンヌン)から北110㌔近くが未開通となっている。都氏は「今回の南北首脳会談でも東海線の話が出たのではないか。文大統領の言うように、非武装地帯(DMZ)が平和地帯になれば、一気に事態が進むと思う。開通すれば物流革命が起きる」と期待を込める。
 半島の中央から西側を縦断し、韓国ソウルや北朝鮮の新義州市を結ぶ京義(キョンイ)線の全線開通も後押しする三千里鐵道。以前、南北にまたがるDMZ約4㌔圏分のレール費用として両国に670万円を寄付した。今回も、東海線の未開通区間の枕木を1本1万円で募り、寄付者の署名を刻印して線路に置く計画を立てている。
 「南北統一は、当事者である韓国と北朝鮮の国民が果たすこと。一方で、我々のような海外にいる者にしかできないこともある。日本で暮らす我々が、独自性を持ち、どう関わっていくかが大事だ」と話す都氏。7月には韓国の元統一相で、南北閣僚級会談に何度も出席した丁世鉱氏を名古屋市に招き、講演会を開く。
 日本の地から祖国の平和を願い、支援を続ける都氏。その使命感は、生まれ育った豊川市小坂井地区が原点となっている。
(由本裕貴)

東海線開通へ協力要請届く

 平昌(ピョンチャン)五輪が終わり、南北首脳会談の開催が決まって融和ムードが漂い始めた3月、三千里鐵道の都理事長に1本の電話が入った。韓国にある社団法人「希望の鉄道」の幹部からだった。同法人が力を入れ、南北統一事業の一つとされる東海(トンへ)線の開通に力を貸してほしいという内容だった。
 東海線は朝鮮半島の東側を縦断する路線で、南の釜山(プサン)から38度線を越えて北朝鮮に入り、さらにシベリア鉄道へとつながる。戦争と南北分断により、現在は韓国の江陵(カンヌン)から北110㌔近くが未開通となっている。都氏は「今回の南北首脳会談でも東海線の話が出たのではないか。文大統領の言うように、非武装地帯(DMZ)が平和地帯になれば、一気に事態が進むと思う。開通すれば物流革命が起きる」と期待を込める。
 半島の中央から西側を縦断し、韓国ソウルや北朝鮮の新義州市を結ぶ京義(キョンイ)線の全線開通も後押しする三千里鐵道。以前、南北にまたがるDMZ約4㌔圏分のレール費用として両国に670万円を寄付した。今回も、東海線の未開通区間の枕木を1本1万円で募り、寄付者の署名を刻印して線路に置く計画を立てている。
 「南北統一は、当事者である韓国と北朝鮮の国民が果たすこと。一方で、我々のような海外にいる者にしかできないこともある。日本で暮らす我々が、独自性を持ち、どう関わっていくかが大事だ」と話す都氏。7月には韓国の元統一相で、南北閣僚級会談に何度も出席した丁世鉱氏を名古屋市に招き、講演会を開く。
 日本の地から祖国の平和を願い、支援を続ける都氏。その使命感は、生まれ育った豊川市小坂井地区が原点となっている。
(由本裕貴)

朝鮮半島を縦断する構造の東海線と京義線
朝鮮半島を縦断する構造の東海線と京義線

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