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子どもが安心して登下校ができるよう、地域の抑止力が求められる
子どもが安心して登下校ができるよう、地域の抑止力が求められる

情報共有と監視強化で不審者から子ども守ろう

 不審者を徹底的に特定し、地域で監視する仕組み作りが求められている。新潟県で起きた小学2年生の女児が殺害された事件。子どもの命を狙った卑劣な事件が後を絶たないが、今回の事件では数年前から同一人物ともみられる不審者情報が複数あった。東三河でも相次ぐ不審者情報。犯行に至らせない抑止力が必要だ。
 私が担当する豊川市では、児童・生徒や家族から学校に不審者情報が寄せられると、学校から市民部人権交通防犯課に提供され、メール配信やホームページで市民に公開される。
 1月から今月2日までのわずか4カ月で、市内で発生した不審者情報は実に21件。三蔵子5件、小坂井東4件、赤坂3件、豊2件、桜木、八南、国府、一宮西部、御津北部、御津南部、小坂井西が各1件となっている。小坂井西校区の伊奈町内では、今月2日午後4時半ごろ、小学生が黒のニット帽に黒い服、黒っぽいズボンの25歳ぐらいの男から「お菓子をあげるからおいで」と声をかけられた。“全身黒ずくめの男”は新潟の事件もほうふつさせ、父母らは心配に違いない。
 声をかけたり、後をつけて歩いたり、写真を撮るなどの行動で終わることもあれば、車の中に押し込んで連れ去ろうとする事例も報告されている。小学生に限らず、中高生も標的になっている。桜木小校区の東新町内では1月16日、自転車に乗った小学生が、白髪交じりで眼鏡をかけた60代の男に背中を押され、自転車ごと転倒した。これはもはや暴行だ。豊川署には一刻も早くこの男の特定を求める。
 警察や学校、各校区の防犯パトロール隊は協力し、不審者リストを作成するべきだ。市民からの情報を収集し、出没エリアや時間帯を徹底的に把握。できればその人物と住まいまでも特定してほしい。必要であれば警告し、監視することが犯罪抑止につながる。人権に配慮すべきという意見もあるが、子どもたちが安心できる生活を守ることの方が重要だ。
 今は市内各地に防犯カメラが設置され、車にドライブレコーダーが搭載される時代。企業などと連携し、万が一の際にはすぐに映像を共有できる体制づくりも必要だ。パトロール隊や学校、PTAに限った問題ではない。一般市民も、不審人物を見かけたら写真を撮るなどして記録することを勧める。撮影が難しければ、その人物の風貌や特徴を記憶し、情報を提供してほしい。小さな協力の積み重ねが「悪」を撲滅する。
 不審者情報は、本人や家族の了承を得ての公開となっており、氷山の一角とも言われる。セクハラなどと同様、周囲に知られることによる二次被害に配慮したものだが、不審者を野放しにしてはいけない。新たな不審者情報を出させないためにも、積極的な情報公開を求める。
(由本裕貴)

情報共有と監視強化で不審者から子ども守ろう

 不審者を徹底的に特定し、地域で監視する仕組み作りが求められている。新潟県で起きた小学2年生の女児が殺害された事件。子どもの命を狙った卑劣な事件が後を絶たないが、今回の事件では数年前から同一人物ともみられる不審者情報が複数あった。東三河でも相次ぐ不審者情報。犯行に至らせない抑止力が必要だ。
 私が担当する豊川市では、児童・生徒や家族から学校に不審者情報が寄せられると、学校から市民部人権交通防犯課に提供され、メール配信やホームページで市民に公開される。
 1月から今月2日までのわずか4カ月で、市内で発生した不審者情報は実に21件。三蔵子5件、小坂井東4件、赤坂3件、豊2件、桜木、八南、国府、一宮西部、御津北部、御津南部、小坂井西が各1件となっている。小坂井西校区の伊奈町内では、今月2日午後4時半ごろ、小学生が黒のニット帽に黒い服、黒っぽいズボンの25歳ぐらいの男から「お菓子をあげるからおいで」と声をかけられた。“全身黒ずくめの男”は新潟の事件もほうふつさせ、父母らは心配に違いない。
 声をかけたり、後をつけて歩いたり、写真を撮るなどの行動で終わることもあれば、車の中に押し込んで連れ去ろうとする事例も報告されている。小学生に限らず、中高生も標的になっている。桜木小校区の東新町内では1月16日、自転車に乗った小学生が、白髪交じりで眼鏡をかけた60代の男に背中を押され、自転車ごと転倒した。これはもはや暴行だ。豊川署には一刻も早くこの男の特定を求める。
 警察や学校、各校区の防犯パトロール隊は協力し、不審者リストを作成するべきだ。市民からの情報を収集し、出没エリアや時間帯を徹底的に把握。できればその人物と住まいまでも特定してほしい。必要であれば警告し、監視することが犯罪抑止につながる。人権に配慮すべきという意見もあるが、子どもたちが安心できる生活を守ることの方が重要だ。
 今は市内各地に防犯カメラが設置され、車にドライブレコーダーが搭載される時代。企業などと連携し、万が一の際にはすぐに映像を共有できる体制づくりも必要だ。パトロール隊や学校、PTAに限った問題ではない。一般市民も、不審人物を見かけたら写真を撮るなどして記録することを勧める。撮影が難しければ、その人物の風貌や特徴を記憶し、情報を提供してほしい。小さな協力の積み重ねが「悪」を撲滅する。
 不審者情報は、本人や家族の了承を得ての公開となっており、氷山の一角とも言われる。セクハラなどと同様、周囲に知られることによる二次被害に配慮したものだが、不審者を野放しにしてはいけない。新たな不審者情報を出させないためにも、積極的な情報公開を求める。
(由本裕貴)

子どもが安心して登下校ができるよう、地域の抑止力が求められる
子どもが安心して登下校ができるよう、地域の抑止力が求められる

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