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子ども食堂で「居場所づくり」

英語でのレクリエーションを楽しむ子どもたち=豊橋市前田中町で(提供)
英語でのレクリエーションを楽しむ子どもたち=豊橋市前田中町で(提供)
食事を楽しむ子どもたち=田原市内で
食事を楽しむ子どもたち=田原市内で

 みんなで楽しくごはんを食べよう―。孤立や経済的な事情など問題を抱える子どもたちに、無料または低額で食事を提供する“子ども食堂”。県は民間から始まった子ども食堂への取り組みをさらに広げようと、「既存の社会資源を活用した子ども食堂を開設するモデル事業」として県内で10事業者を公募で選定。東三河では3事業者が選ばれ、23日には豊橋市の「子ども食堂ふぇりこ」、22日夜には田原市の「はちみつ子ども食堂」がそれぞれ開かれた。

豊橋「ふぇりこ」 第3土曜日開設

 最近では貧困問題のみならず、孤食対策や子育て支援、食育、食を通した地域とのつながりや社会性を育てることなど、さまざまな役割を担う“子どもの居場所”として期待される子ども食堂。豊橋市の社会福祉法人さわらび会は既存施設のうち同市前田中町の認知症対応型グループホーム フジの多目的ホールを活用して、原則月1回(第3土曜日)開設し、18歳未満の子どもに無料(18歳以上は300円)で食事と学び・遊びの場を提供する。
 地域柄、共働きによる孤食の対策や子育て支援、学習支援に重きを置いており、初回の6月2日には子ども37人、大人17人、職員や地域住民らボランティア12人が、2回目の同日は悪天候の中、子ども5人、大人2人、ボランティア13人が参加した。会場では食事以外に、子ども向けの講座を開いたり、ボードゲームや画材、折り紙、将棋などで遊ぶ時間も提供。この日はお母さんと一緒に来た子ども、親から送り出されてきた子どもらが、ボランティアと一緒に昼食のカレーライスやサラダを食べながら会話を弾ませたり、同法人施設を訪れている外国人講師による英会話でのレクリエーションを楽しんだ。終日過ごした女子児童は「楽しい。また来たい」と喜んでいた。
 「子どもたちの健全な育成のために、子どもの居場所、集いの場となれば」と担当者。施設のある新川校区を中心とした18歳未満の児童とその家族が対象だが、校区外の親子、場合によっては地域で孤立する高齢者らの受け入れも今後考えたいとしている。「ふぇりこ」の開設時間は午前11時~午後3時(食事提供時間は午前11時半~午後1時半)で予約不要。問い合わせは、さわらび会内第二さわらび荘(0532・37・1209)へ。
(田中博子)

田原「はちみつ」 第3金曜日開設

 田原市内で初となる子ども食堂が22日夜、旧渥美町の中心部にある福祉施設「花の里」(保美町)にオープンし、母子家庭の親子ら41人が夕食を食べた。主に共働きや1人親世帯の親子を対象に、毎月第3金曜日に開設する予定。
 食堂は、社会福祉法人福寿園(同市)が運営する「はちみつ子ども食堂」。施設に隣接するレストランで、調理員と栄養士が作る食事を子ども100円、大人200円で提供する。1週間前までに予約が必要で、子どもだけで来ることもできる(保護者の迎えが必要)。
 この日のメニューは手作りハンバーグとコーンスープ。子どもたちは「おいしい」と口いっぱいにほおばりながら完食した。
 小学生の男児2人を育てるシングルマザーの会社員女性(33)は「朝起きてから寝るまでずっと動いていて、本当に大変。仕事から帰り、食事を作らなくていい上に、料金も安くてうれしい」とほほ笑む。
 食事前には、子どもたちがグループホームの高齢者らと交流。今後は、ボランティアで手伝う県立福江高校の生徒や田原福祉専門学校の学生たちが宿題を見たり、遊び相手になったりする予定で、多世代交流の場として子どもたちの社会性も育む。
 農家の多い市内でも、核家族化は進んでおり、子どもたちの居場所や、地域とのつながりをつくることで社会的な孤立を防ぐ狙いがある。また、子ども食堂は全国で増える一方で、資金難から継続が困難になるケースもある。福寿園の古田周作常務理事総務部長は「ニーズに合わせ継続させていくことが目標。子ども食堂を通じて地域全体で支える仕組みをつくっていきたい」と話している。
 予約は花の里(0531・34・6788)へ。
(飯塚雪)

 みんなで楽しくごはんを食べよう―。孤立や経済的な事情など問題を抱える子どもたちに、無料または低額で食事を提供する“子ども食堂”。県は民間から始まった子ども食堂への取り組みをさらに広げようと、「既存の社会資源を活用した子ども食堂を開設するモデル事業」として県内で10事業者を公募で選定。東三河では3事業者が選ばれ、23日には豊橋市の「子ども食堂ふぇりこ」、22日夜には田原市の「はちみつ子ども食堂」がそれぞれ開かれた。

豊橋「ふぇりこ」 第3土曜日開設

 最近では貧困問題のみならず、孤食対策や子育て支援、食育、食を通した地域とのつながりや社会性を育てることなど、さまざまな役割を担う“子どもの居場所”として期待される子ども食堂。豊橋市の社会福祉法人さわらび会は既存施設のうち同市前田中町の認知症対応型グループホーム フジの多目的ホールを活用して、原則月1回(第3土曜日)開設し、18歳未満の子どもに無料(18歳以上は300円)で食事と学び・遊びの場を提供する。
 地域柄、共働きによる孤食の対策や子育て支援、学習支援に重きを置いており、初回の6月2日には子ども37人、大人17人、職員や地域住民らボランティア12人が、2回目の同日は悪天候の中、子ども5人、大人2人、ボランティア13人が参加した。会場では食事以外に、子ども向けの講座を開いたり、ボードゲームや画材、折り紙、将棋などで遊ぶ時間も提供。この日はお母さんと一緒に来た子ども、親から送り出されてきた子どもらが、ボランティアと一緒に昼食のカレーライスやサラダを食べながら会話を弾ませたり、同法人施設を訪れている外国人講師による英会話でのレクリエーションを楽しんだ。終日過ごした女子児童は「楽しい。また来たい」と喜んでいた。
 「子どもたちの健全な育成のために、子どもの居場所、集いの場となれば」と担当者。施設のある新川校区を中心とした18歳未満の児童とその家族が対象だが、校区外の親子、場合によっては地域で孤立する高齢者らの受け入れも今後考えたいとしている。「ふぇりこ」の開設時間は午前11時~午後3時(食事提供時間は午前11時半~午後1時半)で予約不要。問い合わせは、さわらび会内第二さわらび荘(0532・37・1209)へ。
(田中博子)

田原「はちみつ」 第3金曜日開設

 田原市内で初となる子ども食堂が22日夜、旧渥美町の中心部にある福祉施設「花の里」(保美町)にオープンし、母子家庭の親子ら41人が夕食を食べた。主に共働きや1人親世帯の親子を対象に、毎月第3金曜日に開設する予定。
 食堂は、社会福祉法人福寿園(同市)が運営する「はちみつ子ども食堂」。施設に隣接するレストランで、調理員と栄養士が作る食事を子ども100円、大人200円で提供する。1週間前までに予約が必要で、子どもだけで来ることもできる(保護者の迎えが必要)。
 この日のメニューは手作りハンバーグとコーンスープ。子どもたちは「おいしい」と口いっぱいにほおばりながら完食した。
 小学生の男児2人を育てるシングルマザーの会社員女性(33)は「朝起きてから寝るまでずっと動いていて、本当に大変。仕事から帰り、食事を作らなくていい上に、料金も安くてうれしい」とほほ笑む。
 食事前には、子どもたちがグループホームの高齢者らと交流。今後は、ボランティアで手伝う県立福江高校の生徒や田原福祉専門学校の学生たちが宿題を見たり、遊び相手になったりする予定で、多世代交流の場として子どもたちの社会性も育む。
 農家の多い市内でも、核家族化は進んでおり、子どもたちの居場所や、地域とのつながりをつくることで社会的な孤立を防ぐ狙いがある。また、子ども食堂は全国で増える一方で、資金難から継続が困難になるケースもある。福寿園の古田周作常務理事総務部長は「ニーズに合わせ継続させていくことが目標。子ども食堂を通じて地域全体で支える仕組みをつくっていきたい」と話している。
 予約は花の里(0531・34・6788)へ。
(飯塚雪)

英語でのレクリエーションを楽しむ子どもたち=豊橋市前田中町で(提供)
英語でのレクリエーションを楽しむ子どもたち=豊橋市前田中町で(提供)
食事を楽しむ子どもたち=田原市内で
食事を楽しむ子どもたち=田原市内で

カテゴリー:社会・経済

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