高校野球東愛知大会 時習館-桜丘

　高校野球の東愛知大会は８日、２回戦が行われ、東三河勢は４校が３回戦に進んだ。豊橋市民球場ではシードの桜丘、豊橋中央、豊川の私学３強が勝利。桜丘と時習館との「豊橋ダービー」は約４０００人の観衆で沸いた。

　一塁側内野席は桜丘のピンクに、三塁側は時習館の黄色に染まった。私立と公立の意地とプライドが激突した。
　序盤から桜丘の打線がたたみかけた。初回に１点を先制すると、２回先頭で掘尾陸三塁手（２年）が左翼席へソロアーチ。さらに入山の左中間二塁打などで２点を追加すると、２死満塁とし、ここで時習館のエース三浦を引っ張り出した。続く丸山が代わり端の初級直球を左前へはじき返し、さらに２点を加えた。
　一方、２回で６点ビハインドとなった時習館だったが、あきらめない。３回に２死から田中が四球で出塁すると、高橋がヒットでつなぎ、打線はエース三浦。フルカウントから粘って10球目を降り抜くと、右中間席に飛び込む３ランとなり、応援席を沸かせた。
　結局、桜丘が三浦をとらえて７回で試合を決めたが、２回戦にしては珍しい大観衆の中での試合に、掘尾は「緊張したけど、甲子園に行けばこれ以上の雰囲気でやる。いい準備になった」。時習館の三浦も「スタンドが最後まで応援してくれてありがたかった」と感謝した。
　テンポの速い投球でリードを守り抜いた桜丘の濱田康太投手（３年）。試合終了時、投げ合った三浦と固い握手を交わした。「三浦の分まで次も勝ちたい。次も自分の投球をするだけ」と前を向いた。

時習館
００３０１００｜４
１５１００３1X｜11
桜丘
（７回コールド）
（時）高井、今川、三浦－三好
（桜）濱田－小柳津
【本】掘尾（桜）三浦（時）

　桜丘は初回、小柳津の中前打で先制。２回には２長打と相手の守りのミスにつけ込んで５点を奪った。中盤に追い上げを許すが６回に掘尾と吉見の適時打などでリードを広げた。時習館は３回に三浦の３ラン、５回には高橋の右前適時打で反撃も、序盤の失点が重かった。
（由本裕貴）