高校野球東愛知大会 蒲郡-豊橋商業

　高校野球の東愛知大会は14日、２回戦が行われ、東三河勢は蒲郡、豊橋東が３回戦に進出した。豊橋市民球場では蒲郡が９－６で豊橋商業に勝利。球界ナンバーワン投手として活躍する大先輩の期待を力に変えた。
　蒲郡は初回、１点を先制し、なおも２死満塁で７番の河合翔馬二塁手（３年）。「とにかく食らいついた」と、粘って６球目をとらえた打球は左中間を割る走者一掃の３点二塁打となった。２回２死満塁のチャンスでも初球を右前へ適時打。４回には右中間を破る三塁打でチャンスメークし、３安打４打点と大暴れした。
　河合は入学時は投手だったが、腰を痛めて１年時の冬に内野手に転向。同校ＯＢである福岡ソフトバンクホークス千賀滉大さんから寄贈された竹のバットを振り込んだ。「蒲郡高校の誇り」と慕う大先輩に感謝の思いを込め、シャープな打撃に磨きをかけた。
　くしくも、この日戦った豊橋商業の金子博志監督は、千賀さんが在校時に蒲郡の監督だった。さまざまな思いが交錯する一戦で、１番の遠山も３安打するなど10安打で打ち勝った。
　甲子園とは無縁の公立校から育成枠でプロ入りし、ＷＢＣの主戦を務めるなど日本を代表する投手となった千賀さんに、河合は「練習環境ではなく、気持ちの持ちようで変わることを教わった。千賀さんを見習い『全力疾走』で次も勝ちたい」。次戦も先輩と共に戦う。

２回戦
豊橋商業
０００２２１０１０｜６
４２２１００００Ｘ｜９
蒲郡
（商）福田、今泉涼、伊藤瑛－北添
（蒲）壁谷、岸塚－三浦

　蒲郡は初回、岩瀬のスクイズ、河合の３点打で４点先制。３回に梅田の右前打、４回に壁谷の中前打でリードを広げ、継投で逃げ切った。豊橋商業は４回に岡本、５回には近藤の２点二塁打で追い上げたが、及ばなかった。
（由本裕貴）