文字の大きさ

20日から3日間「豊橋祇園祭」

力を込めて縄を巻く住民ら=豊橋市札木町で
力を込めて縄を巻く住民ら=豊橋市札木町で
「見通し」新築のおはらいをした水谷宮司と氏子たち=輪くぐり神社で
「見通し」新築のおはらいをした水谷宮司と氏子たち=輪くぐり神社で

 豊橋市関屋町の吉田神社で20日から3日間行われる祭礼「豊橋祇園祭」に向け、伝統の手筒花火作りなど氏子町内で準備が進んでいる。また、祇園祭に合わせ、同神社の下社、新本町の輪くぐり神社入口に立てる「見通し」が70年ぶりに新築された。

手筒花火作りが佳境

 20日夜に行われる神前花火奉納に向け、氏子8カ町による手筒花火作りが佳境を迎えている。手筒花火発祥の地と言われる同神社。伝統の神事を前に、住民らの手にも力が入る。
 神前で放揚(ほうよう)される手筒花火は、揚げ手ら自らが作るのがならわし。8カ町のうちの札木町住民らは15日朝、夏の強い日差しが照りつけるなか、町内の札木会館で手筒の縄巻き作業に汗を流した。新城市で切り出した竹筒に畳表を貼り、その上に3人がかりで縄を巻き、「ヨッ、ヨッ」と声を合わせながら締め込んだ。
 今年は例年より少ない35本。奉納日の前日、19日夕方には煙火業者の指導の下で、火薬を詰める最終作業を行う。
 今年、揚げ手として2回目の参加となる岩下千隼さん(25)。仕事で豊橋市に来て、昨年、初めて少し小ぶりの手筒花火3斤を打った。「みんなで一から準備してきて、達成感はあったが、熱さで大変だった」という。「今年は大き目の5斤を打たせてもらえるので、去年よりも格好良く、みんなの健康を祈って揚げたいです」と意気込みを話した。
 豊橋祇園祭は、20日の吉田神社での手筒花火奉納と大筒の練り込みで幕を開ける。
(井嶋義典)

「見通し」約70年ぶり新築

 輪くぐり神社では「見通し」を新築し、15日、吉田神社の祢宜で、輪くぐり神社の宮司を務める水谷昌泰さんからおはらいを受けた。
 見通しは、祇園祭の約1週間前に神社の入口に立て、祇園祭が終わると取り外す。昨年まで使っていた見通しは、昭和20年代から約70年間使ってきた。新築について、氏子総代の石井庸雄さん(73)は「見通しを新築することができ、とてもめでたい」。頭取の鈴木裕治さん(64)も「祇園祭を盛り上げることができる」と活気づいている。
 戦前の輪くぐり神社は空襲で焼けてしまい、現在は少し西に移っている。境内が狭く、本殿が外から分かりづらいが、祇園祭の時には、見通しのちょうちんに火が灯されるので目印になる。
 境内にある鳥居は、1人が通れるくらいの石でできた小さなもので、安産祈願に妊婦が通るが、近頃では男性や子どもも通って願い事をするという。
 週末の祇園祭と、31日の輪くぐり神事、正月以外は門が閉まっていて入れないが、祇園祭では頼朝行列も立ち寄り、子どもたちも練り歩き、笹踊りも見られる。
 31日の輪くぐり神事では、夕方以降に水谷宮司の御朱印を受けられる。御朱印マニアにはまたとないチャンスだ。
 輪くぐり神社の正式名称は「素盞雄(すさのお)神社」。吉田神社が「吉田天王社」と言うのに対し「神輿休天王社」とも言い、吉田神社の下社となっている。氏子総数は44世帯。
(小島幸子)

 豊橋市関屋町の吉田神社で20日から3日間行われる祭礼「豊橋祇園祭」に向け、伝統の手筒花火作りなど氏子町内で準備が進んでいる。また、祇園祭に合わせ、同神社の下社、新本町の輪くぐり神社入口に立てる「見通し」が70年ぶりに新築された。

手筒花火作りが佳境

 20日夜に行われる神前花火奉納に向け、氏子8カ町による手筒花火作りが佳境を迎えている。手筒花火発祥の地と言われる同神社。伝統の神事を前に、住民らの手にも力が入る。
 神前で放揚(ほうよう)される手筒花火は、揚げ手ら自らが作るのがならわし。8カ町のうちの札木町住民らは15日朝、夏の強い日差しが照りつけるなか、町内の札木会館で手筒の縄巻き作業に汗を流した。新城市で切り出した竹筒に畳表を貼り、その上に3人がかりで縄を巻き、「ヨッ、ヨッ」と声を合わせながら締め込んだ。
 今年は例年より少ない35本。奉納日の前日、19日夕方には煙火業者の指導の下で、火薬を詰める最終作業を行う。
 今年、揚げ手として2回目の参加となる岩下千隼さん(25)。仕事で豊橋市に来て、昨年、初めて少し小ぶりの手筒花火3斤を打った。「みんなで一から準備してきて、達成感はあったが、熱さで大変だった」という。「今年は大き目の5斤を打たせてもらえるので、去年よりも格好良く、みんなの健康を祈って揚げたいです」と意気込みを話した。
 豊橋祇園祭は、20日の吉田神社での手筒花火奉納と大筒の練り込みで幕を開ける。
(井嶋義典)

「見通し」約70年ぶり新築

 輪くぐり神社では「見通し」を新築し、15日、吉田神社の祢宜で、輪くぐり神社の宮司を務める水谷昌泰さんからおはらいを受けた。
 見通しは、祇園祭の約1週間前に神社の入口に立て、祇園祭が終わると取り外す。昨年まで使っていた見通しは、昭和20年代から約70年間使ってきた。新築について、氏子総代の石井庸雄さん(73)は「見通しを新築することができ、とてもめでたい」。頭取の鈴木裕治さん(64)も「祇園祭を盛り上げることができる」と活気づいている。
 戦前の輪くぐり神社は空襲で焼けてしまい、現在は少し西に移っている。境内が狭く、本殿が外から分かりづらいが、祇園祭の時には、見通しのちょうちんに火が灯されるので目印になる。
 境内にある鳥居は、1人が通れるくらいの石でできた小さなもので、安産祈願に妊婦が通るが、近頃では男性や子どもも通って願い事をするという。
 週末の祇園祭と、31日の輪くぐり神事、正月以外は門が閉まっていて入れないが、祇園祭では頼朝行列も立ち寄り、子どもたちも練り歩き、笹踊りも見られる。
 31日の輪くぐり神事では、夕方以降に水谷宮司の御朱印を受けられる。御朱印マニアにはまたとないチャンスだ。
 輪くぐり神社の正式名称は「素盞雄(すさのお)神社」。吉田神社が「吉田天王社」と言うのに対し「神輿休天王社」とも言い、吉田神社の下社となっている。氏子総数は44世帯。
(小島幸子)

力を込めて縄を巻く住民ら=豊橋市札木町で
力を込めて縄を巻く住民ら=豊橋市札木町で
「見通し」新築のおはらいをした水谷宮司と氏子たち=輪くぐり神社で
「見通し」新築のおはらいをした水谷宮司と氏子たち=輪くぐり神社で

カテゴリー:社会・経済 / 芸能・文化

 PR

PR