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豊川市民病院がトリアージ訓練

泣き叫ぶ付き添い役の女性㊧にも対応しながら、傷病者の状態を判別する職員=豊川市民病院で
泣き叫ぶ付き添い役の女性㊧にも対応しながら、傷病者の状態を判別する職員=豊川市民病院で

 豊川市民病院で4日、災害時に患者の重症度によって治療の優先度を選別するトリアージ訓練が行われた。新築移転後は初めて、市民防災ボランティアらが傷病者役などで参加し、メイクと熱演で本番さながらの訓練が展開された。
 震度6強の地震が発生したと想定し、職員らは医師や看護師、搬送係や連絡係に分かれて患者の受け入れ態勢を敷いた。近隣から徒歩などで来院する人の他、病院東側に家屋倒壊などで負傷した人が横たわる「現場ゾーン」が設けられ、実際にサイレンを鳴らした救急車が往来し、搬送した。
 昨年までは職員が傷病者役を務めたが、今回は豊川防災ボランティアコーディネーターの会(西川賢次代表)の呼びかけで集まった市民ボランティア約70人が、傷病者と付き添い役を演じた。
 傷病者は出血や、腹部の内臓が飛び出るなどのけがの状態をメイクで表現。「胸が痛い」と繰り返したり、体を震わせてけいれんを表現するなど、さまざまな症状を訴えた。次から次へと患者が搬送される中、付き添いの女性が涙を流し大声を出してパニック状態になったり、若い男性が「自分を先に診ろ」と詰め寄るなどし、職員らは冷静に対応した。
 大災害で想定される事態を名演技で表現したボランティアらに、元病院職員の西川代表は「病院側を混乱させるほど、本当の訓練になる。実際の災害はこんなものじゃない。職員同士で訓練をしていてもなれ合いになるだけ」と話した。
 参加者には福祉施設の職員らが多く、くも膜下出血の疑いで頭痛を訴え、左目の眼球が飛び出た患者を演じたデイサービス「アベニュー・リラ」の倉橋智恵子所長は「こんな状態でもなかなか搬送してくれない。施設では利用者が安心できる場所や、対応法を考え直したい」と話した。
(由本裕貴)

 豊川市民病院で4日、災害時に患者の重症度によって治療の優先度を選別するトリアージ訓練が行われた。新築移転後は初めて、市民防災ボランティアらが傷病者役などで参加し、メイクと熱演で本番さながらの訓練が展開された。
 震度6強の地震が発生したと想定し、職員らは医師や看護師、搬送係や連絡係に分かれて患者の受け入れ態勢を敷いた。近隣から徒歩などで来院する人の他、病院東側に家屋倒壊などで負傷した人が横たわる「現場ゾーン」が設けられ、実際にサイレンを鳴らした救急車が往来し、搬送した。
 昨年までは職員が傷病者役を務めたが、今回は豊川防災ボランティアコーディネーターの会(西川賢次代表)の呼びかけで集まった市民ボランティア約70人が、傷病者と付き添い役を演じた。
 傷病者は出血や、腹部の内臓が飛び出るなどのけがの状態をメイクで表現。「胸が痛い」と繰り返したり、体を震わせてけいれんを表現するなど、さまざまな症状を訴えた。次から次へと患者が搬送される中、付き添いの女性が涙を流し大声を出してパニック状態になったり、若い男性が「自分を先に診ろ」と詰め寄るなどし、職員らは冷静に対応した。
 大災害で想定される事態を名演技で表現したボランティアらに、元病院職員の西川代表は「病院側を混乱させるほど、本当の訓練になる。実際の災害はこんなものじゃない。職員同士で訓練をしていてもなれ合いになるだけ」と話した。
 参加者には福祉施設の職員らが多く、くも膜下出血の疑いで頭痛を訴え、左目の眼球が飛び出た患者を演じたデイサービス「アベニュー・リラ」の倉橋智恵子所長は「こんな状態でもなかなか搬送してくれない。施設では利用者が安心できる場所や、対応法を考え直したい」と話した。
(由本裕貴)

泣き叫ぶ付き添い役の女性㊧にも対応しながら、傷病者の状態を判別する職員=豊川市民病院で
泣き叫ぶ付き添い役の女性㊧にも対応しながら、傷病者の状態を判別する職員=豊川市民病院で

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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