豊橋市とリトアニアのバネヴェジス市協定へ

　豊橋市と欧州リトアニアの都市パネヴェジス市は18日、今後のパートナーシティ協定に向け、両市で具体的な交流内容を調整、検討するための覚書を交わした。来年上半期をめどに協定の締結を目指す。
　豊橋市とリトアニアは、２００５（平成17）年の愛・地球博（愛知万博）フレンドシップ事業を縁に民間を中心に交流がスタート。２０２０東京五輪・パラリンピックを契機にさらに深まり、同市は一昨年、同五輪・パラリンピックで同国のホストタウンに登録、今月８日には市とリトアニアパラリンピック委員会が事前キャンプに関する協定も結んだ。
　今回のパートナーシティ協定に向けては、パネヴェジス市から提案があり、今年７月、豊橋市の佐原光一市長や藤原孝夫議長らが訪問した際、今後の交流について検討の準備を行うための覚書を締結。その際、豊橋を見てもらうため、20、21両日の「ええじゃないか豊橋まつり」に招待した。
　アレクサス・ヴァルナ市長代理や市議らが５人が18日から５日間の日程で豊橋を訪問。佐原市長と同市長代理が新たな覚書に署名した。
　同市長代理は「両市の扉が開いた。高い技術力を持っている日本。パネヴェジス市の市民はよく働く人たち。協力することでよい利益をもたらすと確信している。両市の関係が深まることを願う」と期待を込めてあいさつ。
　佐原市長も「経済面や技術面で大きな交流ができるチャンス。開かれた扉を最大限に生かし、文化や技術、食などで交流が深まり、世界平和に貢献できればと思う。交流の在り方を協議していきたい」と意欲を示した。
　ロボットの設計、製作などを研究するロボティックスの学部もあり、これからの交流では豊橋技術科学大学との関係も期待されている。
　パネヴェジス市は、リトアニアの中央部にある人口10万人ほどの都市で交通の要衝。リトアニアはバスケットボールが盛んで、同市にはプロチームもある。
　昨年、今年とリトアニアを訪問した佐原市長は「おおらかで優しい人が多く、美しい国を守っている。おいしい料理、お酒もあり、これから、観光地としても伸びていく」とリトアニアの印象も話した。
（中村晋也）