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豊川市がプリオ存続に公有化へ

豊川市が公有化の方針を示したプリオⅠとプリオⅡ㊨=豊川市諏訪3で
豊川市が公有化の方針を示したプリオⅠとプリオⅡ㊨=豊川市諏訪3で

 豊川市議会協議会が7日、市役所で開かれ、複合商業施設プリオ(諏訪3)を運営する市の第3セクター豊川市開発ビルの今後のあり方を提言する検討委員会の意見書が報告された。多額な負債や老朽化で開発ビルによる経営は困難と判断され、市はプリオⅠ、プリオⅡの機能を存続させるため2019年度中をめどに買収し、公設民営で新たな企業に託す検討方針を明かした。
 開発ビルが5月に設置した弁護士と公認会計士4人でなる委員会(服部一郎委員長)は、実質約9億929万円の債務超過に陥っている現状などから「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画の策定が困難」「今後、経営破綻に至る可能性が大きい」と判断。金融機関と協力して市など第3者への売却・清算を推奨した。
 竹本幸夫副市長は10月中に債権者である豊川信用金庫やユニーへ説明に出向き、仮に開発ビルを清算する場合に簡易裁判所の関与で早期に営業を再開し、テナント企業への影響を極力減らせる「特別清算手続きと特定調停の併用」により、2020年3月を目標に会社の清算とビルの公有化を検討する方針を伝えたことを明かした。
 開発ビルの社長を務める山脇市長は「大変厳しい内容。真摯に受け止める」とし、商業だけでなく子育て支援センターなどの公共施設も入るプリオを「中心市街地の活性化になくてはならない」と強調。昨年は空調設備が故障したこともあり、ビル機能の存続へ、3月議会で修繕費から削除された6659万円を13日の臨時議会で補正予算として上程し、来夏までに空調機器を更新する意向を示した。
 プリオは1989(平元)年秋に開店し、ピークで年間3億円近い営業利益を上げたが、不況や2010年のアピタ撤退で経営が悪化。借金返済の繰り延べで経営黒字に転換してきたが、昨年度末で約27億円の債務を抱える。市の買収額や経営形態は今後検討されるが、不動産鑑定士意見書価格の16億5416万円が一つの目安だ。
 この日、市議からは公有化後について質問や意見が相次ぎ、竹本副市長は「まずはテナントの保護を優先するが、もし撤退された場合は公共施設が増えることも考えられる。時代に合った形で進めたい」と話した。
(由本裕貴)

 豊川市議会協議会が7日、市役所で開かれ、複合商業施設プリオ(諏訪3)を運営する市の第3セクター豊川市開発ビルの今後のあり方を提言する検討委員会の意見書が報告された。多額な負債や老朽化で開発ビルによる経営は困難と判断され、市はプリオⅠ、プリオⅡの機能を存続させるため2019年度中をめどに買収し、公設民営で新たな企業に託す検討方針を明かした。
 開発ビルが5月に設置した弁護士と公認会計士4人でなる委員会(服部一郎委員長)は、実質約9億929万円の債務超過に陥っている現状などから「実現可能性の高い抜本的な経営再建計画の策定が困難」「今後、経営破綻に至る可能性が大きい」と判断。金融機関と協力して市など第3者への売却・清算を推奨した。
 竹本幸夫副市長は10月中に債権者である豊川信用金庫やユニーへ説明に出向き、仮に開発ビルを清算する場合に簡易裁判所の関与で早期に営業を再開し、テナント企業への影響を極力減らせる「特別清算手続きと特定調停の併用」により、2020年3月を目標に会社の清算とビルの公有化を検討する方針を伝えたことを明かした。
 開発ビルの社長を務める山脇市長は「大変厳しい内容。真摯に受け止める」とし、商業だけでなく子育て支援センターなどの公共施設も入るプリオを「中心市街地の活性化になくてはならない」と強調。昨年は空調設備が故障したこともあり、ビル機能の存続へ、3月議会で修繕費から削除された6659万円を13日の臨時議会で補正予算として上程し、来夏までに空調機器を更新する意向を示した。
 プリオは1989(平元)年秋に開店し、ピークで年間3億円近い営業利益を上げたが、不況や2010年のアピタ撤退で経営が悪化。借金返済の繰り延べで経営黒字に転換してきたが、昨年度末で約27億円の債務を抱える。市の買収額や経営形態は今後検討されるが、不動産鑑定士意見書価格の16億5416万円が一つの目安だ。
 この日、市議からは公有化後について質問や意見が相次ぎ、竹本副市長は「まずはテナントの保護を優先するが、もし撤退された場合は公共施設が増えることも考えられる。時代に合った形で進めたい」と話した。
(由本裕貴)

豊川市が公有化の方針を示したプリオⅠとプリオⅡ㊨=豊川市諏訪3で
豊川市が公有化の方針を示したプリオⅠとプリオⅡ㊨=豊川市諏訪3で

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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