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2018回顧 経済・広域

カテゴリー:特集

水源地の新城市と設楽、東栄両町、豊根村に感謝状を贈る大村知事㊧=ライフポート豊橋で(9月29日撮影)
水源地の新城市と設楽、東栄両町、豊根村に感謝状を贈る大村知事㊧=ライフポート豊橋で(9月29日撮影)

豊川用水が通水50周年

 2018(平成30)年もきょう限り。東三河の経済は、中小企業で依然として「従業員の確保」が課題となった1年だった。一方、2年に1回の「ものづくり博」で東三河の多彩な技術、製品をアピール。広域では、豊川用水が通水50周年を迎えたほか、東三河8市町村の介護保険者を統合し、三遠南信サミットでは新たな地域づくりの指針に合意するなど、この地域の将来に向け連携強化の一歩を踏み出した。
 商工団体、金融機関の景況調査では、すべての業種で人手不足が顕著な状況が続く。
 人材の確保が課題となる中、今年は「ものづくり博」(東三河広域経済連合会主催)が6月15、16の両日、豊橋市内で開催された。東三河を中心にした93の企業、団体が出展し、自慢の技術、製品を紹介する機会になった。
 豊橋駅東口近くでは、大規模再開発が本格的に動き出した。豊橋駅前大通二丁目地区市街地再開発事業で誕生する再開発ビルの一つ、東棟の起工式が12月19日、現地で開かれた。
 住宅やオフィス、図書館などが入る24階建てビルで、2021年の完成を目指す。東棟の完成後、現在の開発ビルを取り壊し西棟の建設に着手、24年の完成を予定。同市の中心街・東三河活性化への起爆剤として期待される。
 広域では、4月から、東三河広域連合が構成する8市町村の共同処理事務の柱となる介護保険事業の保険者を統合した。
 介護保険事業では、介護人材の確保、定着が課題となっているため、広域による利点を生かした事業を展開し、人材を育成している。
 東三河平野部5市と県境を越えて静岡県湖西市を潤し、生活を支えている豊川用水が今年、通水50周年を迎えた。同用水の恩恵を受け、6市の農業、工業は飛躍的に発展。特に農業は全国屈指の農業地帯に変ぼうした。
 豊川用水は、田原市高松町出身の政治家・近藤寿市郎の提唱で生まれ、数々の困難を乗り越え、1968(昭和43)年6月1日に通水。農業、水道、工業用の水を供給している。
 9月29日には記念式典が豊橋市内で開かれ、出席者は先人の努力や水源地に感謝した。
 県境を接する東三河、遠州、南信州3地域の経済・行政の関係者、住民、学識者らが一堂に会し、一体的な振興を議論する「三遠南信サミット」は10月29日、豊橋市内で行われた。
 基本合意した指針は「第2次三遠南信地域連携ビジョン」(新ビジョン)案。2008(平成20)年に作った現ビジョンに代わる来年度から30年度までの指針。「三遠南信流域都市圏の創生-日本の県境連携先進モデル」をテーマに掲げ、人口減少や少子高齢化の進行、リニア中央新幹線開業、三遠南信自動車道のおおむねの完成など、今後12年間の同地域の変化を踏まえ展望した。
 また、12月には、東三河、遠州両地域の官民が一体となり、新たな南北軸として建設を要望している「浜松三ヶ日・豊橋道路」(仮称)が国の計画段階評価の手続きに入った。
 広域連携の成果が現れたとも言える1年。迎える新しい時代も“連携”がキーワードになりそうだ。
(中村晋也)

豊川用水が通水50周年

 2018(平成30)年もきょう限り。東三河の経済は、中小企業で依然として「従業員の確保」が課題となった1年だった。一方、2年に1回の「ものづくり博」で東三河の多彩な技術、製品をアピール。広域では、豊川用水が通水50周年を迎えたほか、東三河8市町村の介護保険者を統合し、三遠南信サミットでは新たな地域づくりの指針に合意するなど、この地域の将来に向け連携強化の一歩を踏み出した。
 商工団体、金融機関の景況調査では、すべての業種で人手不足が顕著な状況が続く。
 人材の確保が課題となる中、今年は「ものづくり博」(東三河広域経済連合会主催)が6月15、16の両日、豊橋市内で開催された。東三河を中心にした93の企業、団体が出展し、自慢の技術、製品を紹介する機会になった。
 豊橋駅東口近くでは、大規模再開発が本格的に動き出した。豊橋駅前大通二丁目地区市街地再開発事業で誕生する再開発ビルの一つ、東棟の起工式が12月19日、現地で開かれた。
 住宅やオフィス、図書館などが入る24階建てビルで、2021年の完成を目指す。東棟の完成後、現在の開発ビルを取り壊し西棟の建設に着手、24年の完成を予定。同市の中心街・東三河活性化への起爆剤として期待される。
 広域では、4月から、東三河広域連合が構成する8市町村の共同処理事務の柱となる介護保険事業の保険者を統合した。
 介護保険事業では、介護人材の確保、定着が課題となっているため、広域による利点を生かした事業を展開し、人材を育成している。
 東三河平野部5市と県境を越えて静岡県湖西市を潤し、生活を支えている豊川用水が今年、通水50周年を迎えた。同用水の恩恵を受け、6市の農業、工業は飛躍的に発展。特に農業は全国屈指の農業地帯に変ぼうした。
 豊川用水は、田原市高松町出身の政治家・近藤寿市郎の提唱で生まれ、数々の困難を乗り越え、1968(昭和43)年6月1日に通水。農業、水道、工業用の水を供給している。
 9月29日には記念式典が豊橋市内で開かれ、出席者は先人の努力や水源地に感謝した。
 県境を接する東三河、遠州、南信州3地域の経済・行政の関係者、住民、学識者らが一堂に会し、一体的な振興を議論する「三遠南信サミット」は10月29日、豊橋市内で行われた。
 基本合意した指針は「第2次三遠南信地域連携ビジョン」(新ビジョン)案。2008(平成20)年に作った現ビジョンに代わる来年度から30年度までの指針。「三遠南信流域都市圏の創生-日本の県境連携先進モデル」をテーマに掲げ、人口減少や少子高齢化の進行、リニア中央新幹線開業、三遠南信自動車道のおおむねの完成など、今後12年間の同地域の変化を踏まえ展望した。
 また、12月には、東三河、遠州両地域の官民が一体となり、新たな南北軸として建設を要望している「浜松三ヶ日・豊橋道路」(仮称)が国の計画段階評価の手続きに入った。
 広域連携の成果が現れたとも言える1年。迎える新しい時代も“連携”がキーワードになりそうだ。
(中村晋也)

水源地の新城市と設楽、東栄両町、豊根村に感謝状を贈る大村知事㊧=ライフポート豊橋で(9月29日撮影)
水源地の新城市と設楽、東栄両町、豊根村に感謝状を贈る大村知事㊧=ライフポート豊橋で(9月29日撮影)

カテゴリー:特集

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