豊川海軍工廠体験者の手記まとめた目録作成

　豊川市は、昨年６月に開園した「豊川海軍工廠（しょう）平和公園」（穂ノ原３）の語り継ぎボランティアによる資料整理活動の一環で、工廠の体験者や遺族らが戦後に記述し、書籍などに掲載された手記の目録を初めて作成した。
　語り継ぎボランティア６人と、市教育委員会生涯学習課の職員によって開園後の昨年７月から行われた作業によって、これまでに刊行された40の書籍に掲載されている全２３８９の手記をまとめた。目録はＡ４判80㌻で、筆者名（ふりがな付）、手記のタイトル、掲載書籍名、掲載ページで構成され、筆者のふりがなの五十音順で作成されている。工廠に従事し「被爆四十周年～嗚呼（ああ）豊川海軍工廠」などの書籍に多数の手記を寄せた粟生博さんや、火工部を管理していた戸塚武比古さんらの情報も網羅している。
　工廠という一つのエリアをテーマにした戦争体験手記の目録は全国的にも珍しく、筆者のふりがなの昇順で閲覧できることから、作成を指揮した生涯学習課の平松弘孝課長補佐は「家族や知人の方で、手記を残されている方を見つけてもらいやすいのではないか」と期待している。
　目録は今月16日から平和公園にある平和交流館の図書コーナーで閲覧できる他、市ホームページの平和公園専用ページでも一般公開される。手記が掲載された書籍は、平和交流館の図書コーナーで閲覧できる。
（由本裕貴）