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蒲郡市が景観計画策定

　蒲郡市は、三河湾と山なみに囲まれた眺望景観が優れているのを維持、保全していくための景観計画を策定した。大きく６つのゾーンに分けて方針を示すほか、建築物に色彩の基準を設けた。条例制定を目指しており、25日開会の市議会３月定例会に関連議案を提出する。
　基本方針は自然環境と調査▽地域に息づく景観を継承▽魅力を引き出す▽景観づくりの心を育てる－の４つを設けた。
　ゾーンでは北部の山なみ▽山と海に囲まれた市街地景観▽半島の山なみ▽半島のまちなみ▽海辺の工業▽海辺の新市街地と６つに分けた。東の大塚、西の西浦にかけての三河湾沿いは「沿岸部の景観軸」としている。
　計画では市全域を対象としており、建築物と工作物の建築行為に対して景観に与える影響が大きい場合には市への届出を行う必要があるほか、色彩も彩度や明度などの基準を設けて基準外の色を用いる場合には「ランドマークとして役割を果たす建築物」と認められなければならない。
　計画の策定は東三河の市町村では初めて。条例では景観法に基づく勧告や命令を行うことや市長が諮問するために景観審議会を設けることにする。
　「海と山に囲まれたまち蒲郡」と表現しているが、景観についてゾーン分けして今後のまちづくりへの方向性も示された。観光地と住宅地、工業用地などの顔もあるが、市民や事業者らが計画をどう共有していくのかが鍵を握る。
（安藤聡）