蒲郡でまちづくり勉強会

白石さんがスウェーデンの若者参政意識を語る

　がまごおり市民まちづくりセンターは19日、蒲郡市勤労福祉会館に日進市にぎわい交流館の白石美咲さん（30）を招いてまちづくり勉強会を開いた。白石さんは「スウェーデンの民主主義教育」について講演した。参加者はグループワークを行い、家庭でも幼少期から政治の話しをして参政意識を養うことの大切さを確認した。
　センターは選挙権が18歳になって蒲郡市内では４月に統一地方選挙の市議会議員選挙が行われたが、投票率は過去最低の53・43％だったのを受けて勉強会を企画。日進市で市民活動の支援を行いながら高校生向けのＮＰＯインターンシップなどに取り組み、昨年９月にスウェーデンに視察した白石さんに講師を依頼した。
　白石さんはスウェーデンでは20代の国政選挙の投票率が２０１４年には81％だったことに着目して視察。同国の高校では模擬投票が行われて政党からも学校に来て討論会を催したり、国の若者市民社会庁からの委託で各種活動が行われていることを報告した。
　同庁では「若者の影響力を高める」ことに主眼を置いている官庁で「若者により良い意思決定をしてもらい、政治への不信感をなくす」としていることを紹介した。
　さらに「家族で政治の話しを激論しているという高校生もいた。教育の現場では教科書に沿ったものでなく、どう思うかを意見交換するものが多かった」と感想を述べ、「子どもの意見も尊重する風土がそうさせている」とした。
　参加したまちづくりのメンバーらは「日本では若い人たちの政治への関心が薄れているため、今後は学校教育だけでなく家庭でも話題にして話し合う場面が必要」と話した。
（安藤聡）