豊橋スイミングスクールでパラスイミング

　豊橋市向山町のアクアヴィータ プール＆スパの「豊橋スイミングスクール」で、障害児を対象にした「パラスイミングレッスン」が始まった。40年にわたり障害児の水泳指導に携わってきた壁谷田恵子コーチ（72）＝岡崎市＝の指導のもと、豊橋市内の４歳～小学６年生の14人が保護者と一緒に水中運動を楽しんでいる。
　４月にスタートし、毎週土曜の午後６時から45分間、親子でレッスンを受ける。顔を水につけたり、浮き棒につかまりながら体が浮く感覚を身に付けたりして、水に慣れていく。途中、プールから出ていってしまう子や、父親にしがみつきながらぐずり続ける子にも、壁谷さんは明るく丁寧な声掛けを続ける。何かできたらハイタッチ。小さな達成感を積み重ねていく。
　もう一つの泳ぎを練習するクラスは、国内トップクラスの選手の指導も行ってきた鈴木厚裕コーチが担当。腹部に浮きをつけて、背泳ぎの腕の動かし方やバタ足のフォームを確認し、全国大会出場を狙える子には別メニューで対応する。
　障害児にとって、浮力のある水中は関節への負荷が少なく筋力トレーニングになるため、筋肉がつくことで日常生活でできることが増える期待がある上、レッスンを通じて集団でルールを守ることの大切さも伝える。
　壁谷さんは「いろいろな障害を持った子どもがいるが、線引きをするのではなく、水泳に興味を持ってやりたいと思う親子に楽しんでほしい」と話す。
　レッスンは、同スクールの40周年記念事業として豊橋市内で初めて開講。心身の発達などに障害がある生後６カ月～小学生の子どもが対象となる。入会の問い合わせは同スクール(０５３２・53・１２８１)へ。
(飯塚雪)