本町商店街振興組合が「はばたく商店街30選」に

　中小企業庁による商店街の活性化や地域の発展に貢献している「はばたく商店街30選」に東三河で初めて選ばれた豊川市の本町商店街振興組合（田中粋人理事長）の会員８人が13日、市役所で山脇実市長に受賞を報告した。
　西本町を中心とする同商店街は多くの参詣者が訪れる豊川稲荷に近接。２０１５（平成27）年に発足した組合は、現在は商店や不動産、イベント企画など幅広い分野で30、40代の若手経営者25人で構成されている。
　豊川稲荷周辺が初詣シーズンを除けば人通りの少なかった状況を打破しようと「一日中楽しめる商店街」をビジョンに掲げ、空き店舗を活用した飲食店ビル「ＮＨＭ48」やコインパーキング整備に尽力。食べ飲み歩きの本町ナイトや軽トラ市といったイベントも開催し、駅前に新たなにぎわいを創出したことが評価された。
　４日に東京都内の経済産業省本館で行われた受賞式に出席した田中理事長は「以前は夜８時を過ぎれば真っ暗だったが、若い人の力もあり、ようやく栄えてきた」と手ごたえを語れば、山脇市長も「豊川駅前がだいぶ変わってきて、若い人が来るようになった」と絶賛した。
　再生を果たした香川県高松市の丸亀商店街も視察したほか、月１回の会合で意見交換しているが、田中理事長の息子で理事長代理の大造さん（30）は「まだまだスタート地点。昼間の活性化にも力を入れていきたい」と課題を口にする。食品スーパーや美容院などの誘致を進めるほか、10月20日に近隣商店街と連携して開く「ほいとも祭」では軽トラ市に加え、新たに本町ランチも開催する予定だ。
（由本裕貴）