中学生企業見学会の2日目

豊橋の現場で学ぶ情熱と技術の素晴らしさ

　第５６回中学生夏休み企業見学会（東愛知新聞社主催、豊橋市教育委員会後援）の２日目が７日に開かれ、ながら・加藤建築、西島、日東電工豊橋事業所の３カ所を豊橋市内の中学生たちが見学した。

ながら・加藤建築

　太い大黒柱のある日本家屋の建設にこだわっており、基礎と土台、柱、屋根組などの軸組に力を入れていることや、３０㌢角の太い大黒柱を使うこともあると解説。屋根組に使う丸太は、実際に山に入って選んでいると説明した。
　材料の自然乾燥にもこだわり、柱などを作業場に置き、しっかり乾燥してから実際に使うことも伝えた。
　中学生たちは、大工の仕事の一部、くぎ打ちの体験を行い、板を組み立てて鉛筆立てをつくった。釘が曲がってしまい、釘を打つだけでも難しいことを実感、大工の技術の高さを体感した。

西嶋

　トヨタ、日産、パナソニックなど、国内の大手メーカーをはじめ、世界の企業で使われている工作機械を製造していると解説。ほとんどが世界で１点しかない製品で、設計から製造まで、すべて自社で行っていると技術力の高さを伝えた。
　定年のない会社としても知られており、現在の最高齢社員は８５歳と聞き、中学生たちは驚いた様子だった。
　見学では、トヨタや日産に納入予定の工作機械をはじめ、人がいなくても全自動で金属加工ができる最新の機械を見た。
　また毎週水曜日の社員食堂のメニューはカレーライスと決まっており、中学生たちもカレーライスを昼食で味わった。

日東電工豊橋事業所

　１９１８年に設立され、グループも含めると約３万人の社員が働いており、豊橋事業所では約３０００人が働いていると解説。豊橋事業所では主にテープ類を製造しており、自動車、スマホ、掃除機など、幅広い分野で使われていることを伝え、年間売上高は豊橋事業所だけで１０００億円を超えていると紹介した。
　見学では、テープの切断作業を見て、細長い円柱状になったテープを高速で回転させ、カッターを入れて次々と切断していき、箱詰めする様子を見た。
　また安全に対する意識を高めることにも力を入れており、時計にも「安全」と書かれていると紹介した。
（竹下貴信）