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新城の養蚕農家・海野さんが蚕を無料提供

提供する蚕などを手にする海野さん=新城市出沢で
提供する蚕などを手にする海野さん=新城市出沢で

 新城市出沢(すざわ)の海野久栄さん(94)は県内で数少ない養蚕農家として活動している。70年以上となるが「多くの人たちに養蚕を知ってほしい」と、飼育している蚕の無料提供をしている。
 奥三河地方では蚕の糸を育て、約1300年前から伊勢神宮に絹糸を献上していたとされる。現在、献上しているのは県内では海野さんが唯一の養蚕農家。今年も「赤引糸」と呼ばれる糸を紡ぐための繭をつくり、7月に奉納した。
 海野さんは17歳で養蚕を始めた。かつては年間5回繭を収穫していたが、現在は年1回となっている。「エサは桑の葉で、それを栽培するのも大変だよ」と話す。
 桑の葉は畑で栽培。「天候などに左右されるほか、葉が変色してもいけない。蚕は炭酸飲料など他の液体など付いても食べないよ」と説明する。
 今年春までには女性2人が手伝っていたが、2人とも本業が忙しくなって離れていった。浜松市北区の秋山晃一さんができる限り海野さんの養蚕場を訪れて手伝っている。
 蚕は脱皮を繰り返して体長8㌢になると口から白い糸を出して楕(だ)円形の繭を作り出す。
 「いつまでもやる仕事ではないが、生きているうちは続けていく」と海野さん。養蚕場には桑の葉の上で蚕が数千匹育っている。
 提供する対象者は「養蚕場に取りにくることができる人」。期間は今月末まで。
 問い合わせは秋山晃一さん(090・3647・5645)へ。
(安藤聡)

 新城市出沢(すざわ)の海野久栄さん(94)は県内で数少ない養蚕農家として活動している。70年以上となるが「多くの人たちに養蚕を知ってほしい」と、飼育している蚕の無料提供をしている。
 奥三河地方では蚕の糸を育て、約1300年前から伊勢神宮に絹糸を献上していたとされる。現在、献上しているのは県内では海野さんが唯一の養蚕農家。今年も「赤引糸」と呼ばれる糸を紡ぐための繭をつくり、7月に奉納した。
 海野さんは17歳で養蚕を始めた。かつては年間5回繭を収穫していたが、現在は年1回となっている。「エサは桑の葉で、それを栽培するのも大変だよ」と話す。
 桑の葉は畑で栽培。「天候などに左右されるほか、葉が変色してもいけない。蚕は炭酸飲料など他の液体など付いても食べないよ」と説明する。
 今年春までには女性2人が手伝っていたが、2人とも本業が忙しくなって離れていった。浜松市北区の秋山晃一さんができる限り海野さんの養蚕場を訪れて手伝っている。
 蚕は脱皮を繰り返して体長8㌢になると口から白い糸を出して楕(だ)円形の繭を作り出す。
 「いつまでもやる仕事ではないが、生きているうちは続けていく」と海野さん。養蚕場には桑の葉の上で蚕が数千匹育っている。
 提供する対象者は「養蚕場に取りにくることができる人」。期間は今月末まで。
 問い合わせは秋山晃一さん(090・3647・5645)へ。
(安藤聡)

提供する蚕などを手にする海野さん=新城市出沢で
提供する蚕などを手にする海野さん=新城市出沢で

カテゴリー:社会・経済

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