豊川で福祉リユース&リサイクル

　豊川市で主に福祉サービス利用者向けの片付けや引っ越しを請け負う「福祉リユース・リサイクル」（二重勝吉代表）が活躍している。不用品の状態によっては買い取ってプリオ（諏訪３）の直営店で販売。地元業者とも提携し“福祉の便利屋キャサリン”は「三方良し」の主義で走り回る。
　同社が扱うのは障害者や一人暮らしの高齢者、福祉の相談支援専門員、ケアマネジャーの依頼による「福祉案件」が基本。二重代表がスタッフと共に軽トラックで顧客の自宅に赴き、片付けや遺品整理、引っ越しを行う。片付けの料金はトラック１台で３万５０００円から、部屋をまるまる片付ける場合は１万５０００円～30万円。まだ使える家電や衣類、玩具などの不用品は買い取って作業料金から相殺し、さらにプリオ地下１階の直営店やインターネットで売れた場合は、販売額の一部を返金する場合もある。
　精神障害者の就労を支援するＮＰＯ法人メンタルネットとよかわの職員だった二重代表は、副業で片付けサービスなどを始め、今年５月に独立・開業。前職の縁で知人や市の福祉課から依頼を受けるなどし「多い日は一日に５、６件の利用をいただくの」と言う。
　歌とダンスが得意の二重代表は「キャサリン」の愛称でイベントなどで活躍する一面もあり、15年勤めた前職や、多方面で広がる人脈からスタッフを雇ったり、自身で扱えない案件は地元業者に仲介。プリオの直営店ではアイドルグッズやフィギュアなども扱って若者の来店も増えており「売り手良し、買い手良し、世間良し」のシステムを構築している。
　社会福祉士や精神保健福祉士、生前整理コーディネーターの資格を持つ二重代表はコミュニケーションを図りながら顧客に親切に対応。「つい話し込んでしまう時もあるの。悩みの相談にも乗ってお役に立ちたいわぁ」と意気込む。問い合わせは同店（０５３３・83・５５５３）へ。
（由本裕貴）