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豊川市長選 18万人の選択

イオンモール開業後、主要な出入り口となる付近。左後方は市民病院=豊川市白鳥町で
イオンモール開業後、主要な出入り口となる付近。左後方は市民病院=豊川市白鳥町で

 任期満了に伴う豊川市長選(6日投開票)に、いずれも無所属新人で前副市長の竹本幸夫氏(65)と元高校教諭の中村優子氏(71)が立候補した。主な争点となる八幡地区のまちづくりや子育て支援など、18万人都市の豊川市が抱える課題に迫る。

①イオンモール進出内定 どう共存するか

 八幡地区のスズキ跡地約16・2㌶に進出するのが大型商業施設イオンモールだ。地上5階建ての延床面積約19万1000平方㍍で建設され、売り場面積に限れば国内最大級の約10万2000平方㍍となる。8月の都市計画審議会で用途変更も承認され、今年度下期にもイオン側に引き渡され来年度から建設工事を開始。早くて2022(令和4)年秋の開業が見込まれる。
 副市長時代からのイオン受け入れ策を加速させる竹本氏は、最大4000人の雇用創出による人口増効果を挙げて「必ずやり遂げる」と意気込む。既存商業者への新規支援策やイオンに地元商店の出店も依頼するなど経済的な対策を打ち出す。
 来店者の交通渋滞による周辺住宅街や市民病院への影響が心配されるが、地域住民との意見交換を経て生活道路への進入を防ぐための道路改良や新たな信号設置なども約束。市民病院にはイオン計画地とは逆の北側に新たな救急車の出入り口を設け、道路には救急車専用の通行帯も確保する。
 これに対し、中村氏は「まだ十分な影響の調査が足りない」と現時点でのイオン進出の認可に反対。進出自体には反対ではないが「いまいる商業者を守るため、イオンに条件や規制を設けて交渉を進めるべき」と主張する。
 東三河地域にはない魅力的な店舗や娯楽施設が入るイオンモールは、特に若い世代から期待の声が上がる。既存商業者の声を代弁し、市に要望などをしてきた豊川商工会議所も8月の用途変更承認を受けて“共存”の道を模索している。
 他市の事例からも、街を一変させることが予想されるイオンモール進出。新たなリーダーは住宅地や市民病院がすぐ隣にあるという豊川市特有の事情を踏まえた対策が求められる。
(由本裕貴)

※おことわり 第1話のみHPに掲載しました。2話以降は本紙でお楽しみください。

 任期満了に伴う豊川市長選(6日投開票)に、いずれも無所属新人で前副市長の竹本幸夫氏(65)と元高校教諭の中村優子氏(71)が立候補した。主な争点となる八幡地区のまちづくりや子育て支援など、18万人都市の豊川市が抱える課題に迫る。

①イオンモール進出内定 どう共存するか

 八幡地区のスズキ跡地約16・2㌶に進出するのが大型商業施設イオンモールだ。地上5階建ての延床面積約19万1000平方㍍で建設され、売り場面積に限れば国内最大級の約10万2000平方㍍となる。8月の都市計画審議会で用途変更も承認され、今年度下期にもイオン側に引き渡され来年度から建設工事を開始。早くて2022(令和4)年秋の開業が見込まれる。
 副市長時代からのイオン受け入れ策を加速させる竹本氏は、最大4000人の雇用創出による人口増効果を挙げて「必ずやり遂げる」と意気込む。既存商業者への新規支援策やイオンに地元商店の出店も依頼するなど経済的な対策を打ち出す。
 来店者の交通渋滞による周辺住宅街や市民病院への影響が心配されるが、地域住民との意見交換を経て生活道路への進入を防ぐための道路改良や新たな信号設置なども約束。市民病院にはイオン計画地とは逆の北側に新たな救急車の出入り口を設け、道路には救急車専用の通行帯も確保する。
 これに対し、中村氏は「まだ十分な影響の調査が足りない」と現時点でのイオン進出の認可に反対。進出自体には反対ではないが「いまいる商業者を守るため、イオンに条件や規制を設けて交渉を進めるべき」と主張する。
 東三河地域にはない魅力的な店舗や娯楽施設が入るイオンモールは、特に若い世代から期待の声が上がる。既存商業者の声を代弁し、市に要望などをしてきた豊川商工会議所も8月の用途変更承認を受けて“共存”の道を模索している。
 他市の事例からも、街を一変させることが予想されるイオンモール進出。新たなリーダーは住宅地や市民病院がすぐ隣にあるという豊川市特有の事情を踏まえた対策が求められる。
(由本裕貴)

※おことわり 第1話のみHPに掲載しました。2話以降は本紙でお楽しみください。

イオンモール開業後、主要な出入り口となる付近。左後方は市民病院=豊川市白鳥町で
イオンモール開業後、主要な出入り口となる付近。左後方は市民病院=豊川市白鳥町で

カテゴリー:政治・行政 / 特集

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