豊橋で愛幸が事業承継報告会

　青果・食品運送業、愛幸（豊橋市天伯町）の事業承継報告会が10日、豊橋市弥生町の豊川信用金庫弥生支店で開かれた。澤山清子社長（77）と長女の郁専務（50）が策定した事業承継計画などを説明し、取引先の企業や金融機関などが承継後の経営体制に理解を示した。
　体力的な面から70歳の時に事業承継を考え始めたという清子社長。メインバンクの豊川信金弥生支店に相談、提案も受け、国の事業承継施策による専門家を活用して進めた。
　具体的には、あいち産業振興機構（名古屋市）が行う事業承継ネットワークの専門家派遣事業を活用。清子社長と郁専務は弥生支店の女性課長、派遣された中小企業診断士らと話し合いを重ね、今後４年間で段階的に行っていく事業承継計画をまとめた。
　清子社長は「これからは専務の路線。自分で経験しないと分からないこともあり、その時には私が助言できるようにしたい。苦労は買ってでもしないと成長しない」と郁専務に期待を込めて話した。
　郁専務は「４年という短い年月で受け継いでいくが、感謝の気持ちを忘れず、計画に沿って一歩ずつ確実に進めたい」と意欲を示した。
　説明を聞いた30年以上にわたって取り引きをしている食品スーパー、サンヨネ（豊橋市）の三浦茂司会長は「安全安心健康の食品を求める中、ついてきてくれる企業。新社長と共に栄えていきましょう」と述べた。
（中村晋也）