台風19号 暴風や大雨に厳重警戒

　大型で非常に強い台風19号は11日午後６時、八丈島の南の海上にあって北北西に進んだ。東三河には12日の日中に接近し、同日午後６時に石廊崎の南南西約30㌔に進む見通し。名古屋地方気象台によると、12日は大荒れの天気となり、雷を伴って非常に激しい雨の降る所がある見込み。気象台や自治体は、暴風や土砂災害、河川の氾濫、高潮などに厳重な警戒を訴えている。

　豊橋市内の商業施設の食品コーナーでは11日、カップめん、パンの棚から商品がなくなった。豊川市内でも備えを進める市民らの動きがみられ、市内のホームセンターでは窓ガラス向けの養生テープが夕方前までに完売。ビニールシートや、非常食や充電器などが飛ぶように売れていた。

　台風が最接近する12日、東三河の自治体は避難所を開設し、豊橋、豊川、蒲郡、田原各市は午前７時から設ける。
　交通は12日、東海道新幹線が東京駅と名古屋駅間で終日運行を取りやめる。在来線は一部で終日運転を見合わせるなど運転計画に変更が生じる。

　豊橋鉄道は、渥美線、市内線、路線バスともに12日午前７時頃から運転本数を順次減らし、同９時頃をめどに終日運転を見合わせる予定。田原市伊良湖と三重県鳥羽市を結ぶ伊勢湾フェリーは同日、終日欠航する。
　中日本高速道路は、高波のため、東名高速道路下りの富士インターチェンジ（ＩＣ）－清水ジャンクション（ＪＣＴ）間、上りの同ＪＣＴ－富士川スマートＩＣ間を通行止めにしている。

　食品スーパーや商業施設は、12日の対応がそれぞれ。豊橋駅ビルの「カルミア」、ほの国百貨店は臨時休業。イオン（豊橋、田原）は食品売り場のみ営業する。午前中は営業し、状況次第で店を閉めるスーパーもある。
　観光施設は、豊橋総合動植物公園が閉園。蒲郡市のラグーナテンボスはラグナシアなどの12日の営業を進路に合わせて決め、開園の有無はホームページで公表する。竹島水族館は暴風警報発令に伴って休館する。
　多くのイベントも中止が決まり、蒲郡商工会議所で12日予定されていた健康デザインフェスは中止。田原市で13日開催の「蔵王展望まつり」も中止で、茶会だけ市内の池ノ原会館で行われる。