女子高生プロサーファー都築さん ルーキーオブザイヤー獲得

　田原市在住の女子高生プロサーファー都築虹帆さん（16）が、日本プロサーフィン連盟（ＪＰＳＡ）の「ルーキーオブザイヤー」を獲得した。今年は、グランドチャンピオン争いや、日本代表「波乗りジャパン」に初選出されるなど、大活躍の一年だった。来年は世界のトップが参戦するワールドサーフリーグ（ＷＳＬ）挑戦元年。夢の世界最高峰チャンピオンシップツアー（ＣＴ）を見据える。
　都築さんが日の丸を背負い参戦した18歳以下のジュニアの世界一を決める「世界ジュニアサーフィン選手権大会」（国際サーフィン連盟主催）は、今年10月26日～11月３日、米国カリフォルニアで開催され、44カ国から計３４３人が参加。Ｕ16クラスに出場し、19位と惜敗した。
　「勝てる相手に負けた。実力が出せず、やり切った感がない」と悔しさをにじませる。だが、成果もあった。「持ち味のスピードとキレは世界に通用する。課題はメンタル。ムラなく一番いいサーフィンをしないといけない」と冷静に分析。体が大きく、スピードも技のバリエーションも多い米国の選手に対抗するため、「まずは、この身長（１５４㌢）でパワーが出せる体づくりが必要」と話す。
　団体として２年連続の金メダルが懸かっていたチームも結果は３位。「個人では貢献できなかった。来年、もし選ばれたら一発目から調子を上げていきたい」と前を向く。
　プロ１年目でいきなりグランドチャンピオン争いを演じた。ＪＰＳＡは全７戦中の上位６戦のポイント合計で年間ランキングが決まるが、第６戦が終わり都築さんは１位。最終戦が世界ジュニアと重なり不戦敗で、グランドチャンピオンを譲ったが、それでも年間ランキング２位の大活躍を見せた。「こんなにいい成績が出せるとは思っていなかった」と話す。
　サーフィンを本格的に始めてわずか４年。来年にはかねてから夢として掲げてきたＣＴ選手になるため、予選リーグ（ＱＳ）に挑戦する。まずは50位以内が目標だ。
　今年春、市立赤羽根中学校を卒業して通信制高校へ入学し、サーフィンに専念する日々。試合だけでなく、障害のある子どもたちにサーフィンを教えたり、賞金の一部を海の環境保全活動に充てたりするなど、プロとして周囲への感謝も忘れない。
（飯塚雪）