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2019回顧 社会(上)

カテゴリー:特集

豊川幼児殺害事件で再審請求棄却を受け「不当判決」を知らせる弁護団=名古屋高裁前で
豊川幼児殺害事件で再審請求棄却を受け「不当判決」を知らせる弁護団=名古屋高裁前で

 今年の東三河は、家族間のトラブルによる殺人事件が相次いだ。一方、豊川幼児殺害事件は再審請求から2年半が経過した1月に請求が棄却され、弁護団と支援者の戦いは令和時代に引き継がれた。さらに高齢者をターゲットにした特殊詐欺被害は収まらず、多くの痛ましい事件事故もあった。半期に分け、令和元年の節目の年、2019年を振り返る(年齢はいずれも当時)。

 【1月】25日、2002(平成14)年の豊川幼児殺害事件で有罪となり、裁判のやり直しを求める再審を請求していた田邉雅樹受刑者(51)に対し、名古屋高裁は「自白の信用性は揺るがない」「新証拠は無罪を言い渡すべき明らかな証拠には当たらない」として請求を棄却。16年7月の再審請求から2年半、検察、弁護団との三者協議は一度も開かれず、現地調査も行わないままでの判断に、弁護団は「提出してきた証拠が検討されておらず、棄却決定は不当だ」と、同月28日に高裁へ異議申し立て。

 【2月】国際郵便でコカイン約990㌘(約2000万円相当)を密輸したとして、豊橋市内のブラジル人男女2人を麻薬取締法違反(営利目的輸入)の疑いで豊橋署などが逮捕し、名古屋税関は関税法違反の疑いで名古屋地検に告発▽26日、豊橋市内の大葉農家で働くミャンマー国籍の技能実習生5人が低賃金で長時間労働を強いられたとして、豊橋労働基準監督署に事実関係の調査を申し立て。

 【3月】16年10月に父親(当時63)の遺体を三河湾に投棄した死体遺棄罪に問われていた豊橋市内の農家男(32)に名古屋地裁豊橋支部は14日、懲役1年6月(求刑懲役2年6月)を言い渡した。公判中、男は一言も話さず完全黙秘を貫いた▽27日、豊橋総合動植物公園で長年愛されていたカバの「大吉」(オス、44歳)が天国へ旅立つ。

 【4月】3日、豊川市内の70歳代女性が架空請求詐欺で現金1200万円をだましとられたと豊川署が発表▽4日、豊川市伊奈町の食堂が全焼し、切り盛りしていた女性(76)が死亡▽15日、今年3月に豊橋市牟呂町の衣料品販売店から現金約53万円などを奪った無職男(44)を豊橋署などが逮捕。

 【5月】16日、豊橋総合動植物公園のライオン「ハヤテ」(オス、20歳)が天国へ▽18日、豊川市内の借家に生まれて間もない自分の子どもの遺体を遺棄したとして、豊川署は死体遺棄容疑で名古屋市のアルバイト女(24)を逮捕▽28日、蒲郡市教育委員会は同市形原中学校で会計処理を担当していた非常勤職員の女性(55)が保護者から集めた修学旅行などの積立金合わせて約1300万円を着服していたと発表▽29日、豊橋市内の70歳代女性が訴訟の取り下げ費用を名目に現金1300万円をだまし取られる架空請求詐欺にあったと発表▽31日、昨年末に豊橋市内の女子中学生ら男女3人が死傷した交通事故に関し、道交法違反(無免許)の罪に問われていた市内の工員男(23)に名古屋地裁豊橋支部は懲役6月(求刑懲役8月)の判決を言い渡す。

 【6月】豊橋市内の保育園の給食で異物混入が相次ぐ。市内の別の保育園で給食にガラス片とビニール片が混入したが、園児にけがはなかった▽24日、田原市内の自宅で次女(30)を殺そうとした殺人未遂の疑いで田原署が母親(65)を逮捕。2人は以前から親子関係が悪く、トラブルとなっていた。

 今年の東三河は、家族間のトラブルによる殺人事件が相次いだ。一方、豊川幼児殺害事件は再審請求から2年半が経過した1月に請求が棄却され、弁護団と支援者の戦いは令和時代に引き継がれた。さらに高齢者をターゲットにした特殊詐欺被害は収まらず、多くの痛ましい事件事故もあった。半期に分け、令和元年の節目の年、2019年を振り返る(年齢はいずれも当時)。

 【1月】25日、2002(平成14)年の豊川幼児殺害事件で有罪となり、裁判のやり直しを求める再審を請求していた田邉雅樹受刑者(51)に対し、名古屋高裁は「自白の信用性は揺るがない」「新証拠は無罪を言い渡すべき明らかな証拠には当たらない」として請求を棄却。16年7月の再審請求から2年半、検察、弁護団との三者協議は一度も開かれず、現地調査も行わないままでの判断に、弁護団は「提出してきた証拠が検討されておらず、棄却決定は不当だ」と、同月28日に高裁へ異議申し立て。

 【2月】国際郵便でコカイン約990㌘(約2000万円相当)を密輸したとして、豊橋市内のブラジル人男女2人を麻薬取締法違反(営利目的輸入)の疑いで豊橋署などが逮捕し、名古屋税関は関税法違反の疑いで名古屋地検に告発▽26日、豊橋市内の大葉農家で働くミャンマー国籍の技能実習生5人が低賃金で長時間労働を強いられたとして、豊橋労働基準監督署に事実関係の調査を申し立て。

 【3月】16年10月に父親(当時63)の遺体を三河湾に投棄した死体遺棄罪に問われていた豊橋市内の農家男(32)に名古屋地裁豊橋支部は14日、懲役1年6月(求刑懲役2年6月)を言い渡した。公判中、男は一言も話さず完全黙秘を貫いた▽27日、豊橋総合動植物公園で長年愛されていたカバの「大吉」(オス、44歳)が天国へ旅立つ。

 【4月】3日、豊川市内の70歳代女性が架空請求詐欺で現金1200万円をだましとられたと豊川署が発表▽4日、豊川市伊奈町の食堂が全焼し、切り盛りしていた女性(76)が死亡▽15日、今年3月に豊橋市牟呂町の衣料品販売店から現金約53万円などを奪った無職男(44)を豊橋署などが逮捕。

 【5月】16日、豊橋総合動植物公園のライオン「ハヤテ」(オス、20歳)が天国へ▽18日、豊川市内の借家に生まれて間もない自分の子どもの遺体を遺棄したとして、豊川署は死体遺棄容疑で名古屋市のアルバイト女(24)を逮捕▽28日、蒲郡市教育委員会は同市形原中学校で会計処理を担当していた非常勤職員の女性(55)が保護者から集めた修学旅行などの積立金合わせて約1300万円を着服していたと発表▽29日、豊橋市内の70歳代女性が訴訟の取り下げ費用を名目に現金1300万円をだまし取られる架空請求詐欺にあったと発表▽31日、昨年末に豊橋市内の女子中学生ら男女3人が死傷した交通事故に関し、道交法違反(無免許)の罪に問われていた市内の工員男(23)に名古屋地裁豊橋支部は懲役6月(求刑懲役8月)の判決を言い渡す。

 【6月】豊橋市内の保育園の給食で異物混入が相次ぐ。市内の別の保育園で給食にガラス片とビニール片が混入したが、園児にけがはなかった▽24日、田原市内の自宅で次女(30)を殺そうとした殺人未遂の疑いで田原署が母親(65)を逮捕。2人は以前から親子関係が悪く、トラブルとなっていた。

豊川幼児殺害事件で再審請求棄却を受け「不当判決」を知らせる弁護団=名古屋高裁前で
豊川幼児殺害事件で再審請求棄却を受け「不当判決」を知らせる弁護団=名古屋高裁前で

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