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2019回顧 選挙

カテゴリー:特集

過去最高となる177万票余を獲得し、3選を果たした大村氏=名古屋市内で
過去最高となる177万票余を獲得し、3選を果たした大村氏=名古屋市内で

2019回顧 選挙

 今年は参院選、統一地方選などが行われ、選挙イヤーとなった。年始めの知事選などを皮切りに、春の統一地方選で県議、首長、市町村議の各選挙が行われた。東三河の県議選は豊橋市以外の選挙区で無投票となり、同市選挙区では共産党が議席を失った。夏には参院選があったほか、秋の豊川、蒲郡の両市長選は、ともに現職が勇退し、新しい市長が誕生した。
(取材班)


 参院選

 参院選は7月21投票、即日開票された。愛知選挙区は改選定数が1増えて4。現職2人、新人10人の12人が争う混戦となった。自民現職の酒井庸行氏が再選を果たし、自民と連立を組む公明新人の安江伸夫氏が初当選。国民民主現職の大塚耕平氏が4回目の当選を決め、立憲民主新人の田島麻衣子氏が初当選した。

 知事選

 知事選は1月17日に告示され、自民県連、立憲、国民、公明が推薦した現職の大村秀章氏(無所属)と、共産が推薦の新人で県労働組合総連合議長の榑松佐一氏(同)の一騎打ちとなった。2月3日に投票、即日開票され、大村氏が過去最高となる177万票余を獲得し圧勝、3選を果たした。記者会見で「ホップ、ステップ、ジャンプと大きく飛躍する4年間にしたい」と述べ、3期目の県政に意気込みを見せた。

 県議選

 東三河で統一選の皮切りとなったのが県議選だ。
 唯一選挙戦の豊橋市区は、五つの議席を7人(現職3人、新人4人)が争う激戦となった。労組などの支持を得た現職浅井由崇氏は、前回同様にトップで4回目の当選。自民は16年ぶりの3議席を獲得した。現職の丹羽洋章氏が再選、ともに元市議の杉浦正和氏、中村竜彦氏が初当選した。公明の荻原宏悦氏も初当選をつかんだ。
 一方、共産の下奥奈歩氏は前回、同区で16年ぶりに奪還した党の議席を守り切れなかった。
 豊川市区(定数3)はすでに引退を表明していた自民・小林功氏の推薦を受け、大村県知事の信頼も厚い元職の野中泰志氏と、現職自民の藤原宏樹氏、連合愛知などの推薦を受けた大嶽理恵氏が出馬。ほかに立候補者はなく、平成以降では初の無投票となった。次回は定数2に減ることが予想されている。
 蒲郡市区(定数1)は、自民現職の飛田常年氏が無投票で3度目の当選を果たした。新城市・北設楽郡(定数1)は自民現職の峰野修氏が4選を果たした。元県議会副議長で、山間地域で農林業などの振興策を考える政策を示し、対抗勢力の動きは見られなかった。
 定数1の田原市区も、自民の現職・山本浩史氏が無投票で3回目の当選を果たした。
 
 首長選

 統一地方選の田原市長選は4月14日に告示された。立候補したのは現職の山下政良氏のみで、無投票で再選。CSF(豚コレラ)の発生で質素に行われた当選報告会で、山下氏は「道路、港湾、農業などで渥美半島に欠けているものを皆さんと共に盛り上げたい」と意欲を示した。
 豊川市長選は前副市長の竹本幸夫氏と、共産推薦で元高校教員の中村優子氏の一騎打ち。3期12年の山脇市政を引き継ぎ、イオンモール進出に伴う人口増などを公約に掲げた竹本氏が、市プール存続を訴える中村氏を破って初当選を果たした。来春から高校生世代までの入院医療費を無料にするなど公約実現に動き始めている。
 蒲郡市長選は新人同士の一騎打ちとなった。自民、公明、立憲民主、国民民主などの推薦を受けた元新聞販売店社長鈴木寿明氏が圧勝。子育て環境充実とシティセールスの重要性を訴えて初当選した。
 北設楽郡では、豊根村と東栄町で実施された。村長選は事務の効率化で村議選と同じ日程で実施。前職の伊藤実氏が3選を果たした。東栄町は現職の村上孝治氏と元職の尾林克時氏と一騎打ちとなり、村上氏が再選した。

 市町村議選

 統一地方選後半戦で豊橋、豊川、蒲郡の3市議選が行われた。有権者に最も身近な選挙だが、投票率は低調だった。
 豊橋市議選は、36議席を41人が争った。現職優位の選挙戦となり、立候補した現職28人全員が当選。新人は30、40代を中心にした11人が出馬したが、後継候補を除き、支持基盤が弱いため苦戦を強いられ、4人が落選した。上位は、30代の3人が5000票の大台を超えて当選した。
 無所属新人の古池もも氏がトップで初当選。2位は、同じく地元に支持基盤を持たない無所属現職の長坂尚登氏が再選、続いて自民現職の尾崎雅輝氏が地元の支持などを集め、3選を果たした。
 豊川市議選(定数30)には34人が立候補し、現職24人、新人5人、元職1人が当選した。連合愛知推薦の堀内重佳氏が前回に続きトップ当選。3人が乱立した国府、豊川、小坂井東の各校区では全員が、新人では女性2人を含む6人が当選した。市は旧宝飯郡にも期日前投票所を設けたが、投票率は前回を3㌽下回る49%だった。
 蒲郡市議選は、定数20に22人(現職17人、新人5人)が出馬。現職は全員、新人は3人が当選した。投票率は53・43%で前回よりも2・89㌽減り、過去最低となった。
 統一選に先がけて実施されたのは田原市議選。1月20日に告示され、27日に投票、即日開票された。前回は無投票で、18の議席を21人が争う選挙選となり、現職13人、新人5人が当選した。3000票を超える得票で前々回同様に小川貴夫氏がトップで当選した。
 北設楽郡では、設楽町議選と豊根村議選がそれぞれ無投票だった。東栄町は定数8に9人が立候補し、現職6人、新人2人が当選。共産の女性が12年ぶりに出馬し、16年ぶりの当選を果たした。

2019回顧 選挙

 今年は参院選、統一地方選などが行われ、選挙イヤーとなった。年始めの知事選などを皮切りに、春の統一地方選で県議、首長、市町村議の各選挙が行われた。東三河の県議選は豊橋市以外の選挙区で無投票となり、同市選挙区では共産党が議席を失った。夏には参院選があったほか、秋の豊川、蒲郡の両市長選は、ともに現職が勇退し、新しい市長が誕生した。
(取材班)


 参院選

 参院選は7月21投票、即日開票された。愛知選挙区は改選定数が1増えて4。現職2人、新人10人の12人が争う混戦となった。自民現職の酒井庸行氏が再選を果たし、自民と連立を組む公明新人の安江伸夫氏が初当選。国民民主現職の大塚耕平氏が4回目の当選を決め、立憲民主新人の田島麻衣子氏が初当選した。

 知事選

 知事選は1月17日に告示され、自民県連、立憲、国民、公明が推薦した現職の大村秀章氏(無所属)と、共産が推薦の新人で県労働組合総連合議長の榑松佐一氏(同)の一騎打ちとなった。2月3日に投票、即日開票され、大村氏が過去最高となる177万票余を獲得し圧勝、3選を果たした。記者会見で「ホップ、ステップ、ジャンプと大きく飛躍する4年間にしたい」と述べ、3期目の県政に意気込みを見せた。

 県議選

 東三河で統一選の皮切りとなったのが県議選だ。
 唯一選挙戦の豊橋市区は、五つの議席を7人(現職3人、新人4人)が争う激戦となった。労組などの支持を得た現職浅井由崇氏は、前回同様にトップで4回目の当選。自民は16年ぶりの3議席を獲得した。現職の丹羽洋章氏が再選、ともに元市議の杉浦正和氏、中村竜彦氏が初当選した。公明の荻原宏悦氏も初当選をつかんだ。
 一方、共産の下奥奈歩氏は前回、同区で16年ぶりに奪還した党の議席を守り切れなかった。
 豊川市区(定数3)はすでに引退を表明していた自民・小林功氏の推薦を受け、大村県知事の信頼も厚い元職の野中泰志氏と、現職自民の藤原宏樹氏、連合愛知などの推薦を受けた大嶽理恵氏が出馬。ほかに立候補者はなく、平成以降では初の無投票となった。次回は定数2に減ることが予想されている。
 蒲郡市区(定数1)は、自民現職の飛田常年氏が無投票で3度目の当選を果たした。新城市・北設楽郡(定数1)は自民現職の峰野修氏が4選を果たした。元県議会副議長で、山間地域で農林業などの振興策を考える政策を示し、対抗勢力の動きは見られなかった。
 定数1の田原市区も、自民の現職・山本浩史氏が無投票で3回目の当選を果たした。
 
 首長選

 統一地方選の田原市長選は4月14日に告示された。立候補したのは現職の山下政良氏のみで、無投票で再選。CSF(豚コレラ)の発生で質素に行われた当選報告会で、山下氏は「道路、港湾、農業などで渥美半島に欠けているものを皆さんと共に盛り上げたい」と意欲を示した。
 豊川市長選は前副市長の竹本幸夫氏と、共産推薦で元高校教員の中村優子氏の一騎打ち。3期12年の山脇市政を引き継ぎ、イオンモール進出に伴う人口増などを公約に掲げた竹本氏が、市プール存続を訴える中村氏を破って初当選を果たした。来春から高校生世代までの入院医療費を無料にするなど公約実現に動き始めている。
 蒲郡市長選は新人同士の一騎打ちとなった。自民、公明、立憲民主、国民民主などの推薦を受けた元新聞販売店社長鈴木寿明氏が圧勝。子育て環境充実とシティセールスの重要性を訴えて初当選した。
 北設楽郡では、豊根村と東栄町で実施された。村長選は事務の効率化で村議選と同じ日程で実施。前職の伊藤実氏が3選を果たした。東栄町は現職の村上孝治氏と元職の尾林克時氏と一騎打ちとなり、村上氏が再選した。

 市町村議選

 統一地方選後半戦で豊橋、豊川、蒲郡の3市議選が行われた。有権者に最も身近な選挙だが、投票率は低調だった。
 豊橋市議選は、36議席を41人が争った。現職優位の選挙戦となり、立候補した現職28人全員が当選。新人は30、40代を中心にした11人が出馬したが、後継候補を除き、支持基盤が弱いため苦戦を強いられ、4人が落選した。上位は、30代の3人が5000票の大台を超えて当選した。
 無所属新人の古池もも氏がトップで初当選。2位は、同じく地元に支持基盤を持たない無所属現職の長坂尚登氏が再選、続いて自民現職の尾崎雅輝氏が地元の支持などを集め、3選を果たした。
 豊川市議選(定数30)には34人が立候補し、現職24人、新人5人、元職1人が当選した。連合愛知推薦の堀内重佳氏が前回に続きトップ当選。3人が乱立した国府、豊川、小坂井東の各校区では全員が、新人では女性2人を含む6人が当選した。市は旧宝飯郡にも期日前投票所を設けたが、投票率は前回を3㌽下回る49%だった。
 蒲郡市議選は、定数20に22人(現職17人、新人5人)が出馬。現職は全員、新人は3人が当選した。投票率は53・43%で前回よりも2・89㌽減り、過去最低となった。
 統一選に先がけて実施されたのは田原市議選。1月20日に告示され、27日に投票、即日開票された。前回は無投票で、18の議席を21人が争う選挙選となり、現職13人、新人5人が当選した。3000票を超える得票で前々回同様に小川貴夫氏がトップで当選した。
 北設楽郡では、設楽町議選と豊根村議選がそれぞれ無投票だった。東栄町は定数8に9人が立候補し、現職6人、新人2人が当選。共産の女性が12年ぶりに出馬し、16年ぶりの当選を果たした。

過去最高となる177万票余を獲得し、3選を果たした大村氏=名古屋市内で
過去最高となる177万票余を獲得し、3選を果たした大村氏=名古屋市内で

カテゴリー:特集

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