2020年の東三河 蒲郡市

　蒲郡市の２０２０（令和２）年は、「官民あげて行うシティセールス元年」となりそうだ。映画ロケ、大型クルーズ船寄港、元横綱玉の海関追善興行があり、昨年秋に初めて就任した鈴木寿明市長が掲げた政策の一つとしてどう展開するのか期待がかかる。また、新体育館など新たなまちづくりに向けて歩み出す。

　昨年10月に行われた市長選で初当選した鈴木市長は公約でシティセールスでのにぎわい、産業振興を掲げた。蒲郡商工会議所青年部有志でつくるシティセールスプロジェクトリーダーを務め、自ら市長に出馬、就任して官民一体となった展開をはかる。
　市役所新館２階の観光商工課内には、今月１日付でシティセールス推進室を設けて職員２人が配属された。同市出身の漫画家大橋裕之さんの原作作品が実写映画化されることになり、２月には市内でロケが行われるため、まずは調整役を務める。
　昨年初寄港した大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」（11万５８７５㌧）＝イギリス船籍＝は、今年も４月３日と11月12日に寄港する。
　昨年３月27日に寄港した際には欧米を中心とした２５００人以上の乗船客が市内などで観光した。東三河や三河地区でどう受け入れていくのかがカギを握る。
　蒲郡出身の大相撲玉の海関が第51代横綱となってから50年を迎えるのにあわせ、４月５日には市民体育センター体育館で「横綱昇進50周年追善興行」が行われる。蒲郡では27年ぶりの巡業だ。
　横綱玉の海は１９７０（昭和45）年の３月場所で横綱昇進。北の富士と一時代を築いた。翌年10月にわずか27歳という若さで亡くなった。
　そのほかでは、新体育館、竹島地区のにぎわい再生をはかるための各種検討に着手する。また、毎年７月開催で夏の定番となっている蒲郡まつりは今年10月10、11の両日に開催する。
（安藤聡）