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東三河8市町村長を囲む新春懇談会

東三河8市町村長を囲む新春懇談会

 東三河懇話会(吉川一弘会長)は9日、豊橋市駅前大通1のホテルアークリッシュ豊橋で恒例の「東三河8市町村長を囲む新春懇談会」を開いた。50回目となった節目の今年は「成熟化時代の東三河広域連携」をメインテーマに、豊橋技術科学大学の大西隆学長がコーディネーターを務め、8市町村長が意見を述べた。
 新年の抱負と取り組み方針のほか、広域連携を考える東三河の資源として人的資源、観光資源、イノベーションの創出、都市資源の広域管理に関して語った首長の発言要旨を紹介する。

佐原光一 ・豊橋市長
 広域インフラでは、身近な水道、下水道について、技術者がいなければ動かなくなってしまう。技術をどう伝承するか。インドネシア・スマトラ島で上水を支援。飲める水を供給できるようになった。職員にとっては自分たちの技術の伝承にもなった。今、田原市、北設楽郡で支援しており、昨年12月にはNPO法人の水道サポーターを設立。現在は官のOBが参加しているが、民のOBにもお願いし、維持管理していく体制をつくっていく。東三河にある四つの大学の知恵、技術も借り、インフラを見守りたい。
 
竹本幸夫・豊川市長
 人口が減るといろいろな弊害が出る。人口増のカギとなる雇用創出には働く場が不可欠。八幡地区に進出する商業施設イオンモールは、売り場面積が約10万2000平方㍍で全国でも5本の指に入る大きさ。3000~4000人の雇用を見込み、開発担当者もいずれ近隣市町からの雇用に切り替わると言っている。大木、白鳥に続く新規工業用地も国道23号・豊川為当IC付近に考えている。JR愛知御津駅を橋上化すれば、南側にも店舗やアパートが建って税収につながる。

鈴木寿明・蒲郡市長
 子どもファーストとして子育てや教育、スポーツの環境を充実したり、高齢者と女性が活躍できる社会づくりを行っていく。防災では港湾施設で物資配送拠点として貢献できるようにしたい。
 大型クルーズ船が4月と11月に寄港する。乗船した外国人が観光で東三河各地を巡ってもらえるようにしたい。今後のにぎわいづくりを考えるため、蒲郡駅から竹島までの間を考える竹島ルネサンスを展開していく。ICTを活用した教育の実施や、官民あげたシティセールスを本格化する。

穂積亮次・新城市長
 今年は3月に新城ラリー、11月に世界ラリー選手権(WRC)が開催される。WRCでは県内だけでなく岐阜県を会場に広域で行われるため、人々の導線がどうなるのか関心がある。
 人生100年時代を迎え、健康寿命が拡大していく。新城市が名古屋大学と連携して奥三河メディカルバレープロジェクトを進めている。日常生活の動作から導き出したデータ収集とデバイスの開発をして疾病予防と健康管理を合わせたシステムの構築を目指し広域連携して生活の質向上につなげていきたい。

山下政良・田原市長
 観光資源の広域連携では、市内の太平洋岸に自転車道があり、サイクリングコースをつくっていく。自転車の活用はメリットがある。静岡・愛知県にある太平洋岸の自転車道と連携をとっていきたい。(国土交通省の)「日本風景街道」に登録されている「渥美半島菜の花浪漫街道」も生かしていく。2月から運行する料理を食べながら東三河をバスで巡る「レストランバス」にも期待している。定住・交流人口の増加、まちの活性化を目指し、今年は伊良湖岬に温泉を掘り、サーフタウン構想も事業化させたい。

横山光明・設楽町長
 令和8年の完成を目指す設楽ダム。新たなにぎわいの場として、まちの中心に出現する大きなダム湖を観光資源に、自然公園、湖面を利用したイベントができる施設などを整備する。建設予定の山村都市交流拠点施設は、東三河全体で利用促進につなげたい。そこから雇用や、地域の活性化に結びつけていくことが大きな課題。町は今年、令和3年春に向け、歴史民俗資料館と道の駅の建設、田口地区の下水道整備を進め、新斎苑施設は豊根村などと共同で整備する。水道管布設替え工事や道路整備なども行う。

村上孝治・東栄町長
 ハード・ソフト両面の支援策で町への定住・移住人口が増えている。空き家バンクは件数や利用者が増え、ゲストハウスでの食事交流、シェアハウスでの長期滞在、雑貨屋の起業でにぎわいも創出。町認定の「移住ソムリエ」制度によって移住者の不安を和らげ、早く地域に溶け込む仕組みができている。3年目を迎えた観光まちづくり協会では新たな商品開発も進めている。町役場は8市町村で唯一耐震ができていない。改修して働く人に安心をもたらしたい。

伊藤実・豊根村長
 人的資源の連携については、豊根村サポーターズなど300人を超す人がいろいろな形で関わっており、交流から定着に結びつけたい。入ってきた人の支援をしっかりして、まず「お試し住宅」で、次に定住促進に向けていきたい。働く場がネックになっているので、通える地域づくりも進めたい。東三河全体の魅力をもっと発信し、域外の人を呼び込むこともこの地域の活性化に必要。村は今年、行政改革に取り組む。豊根中学の寮制廃止、富山診療所を巡回診療にするなど次の時代につなげる1年目にする。

 東三河懇話会(吉川一弘会長)は9日、豊橋市駅前大通1のホテルアークリッシュ豊橋で恒例の「東三河8市町村長を囲む新春懇談会」を開いた。50回目となった節目の今年は「成熟化時代の東三河広域連携」をメインテーマに、豊橋技術科学大学の大西隆学長がコーディネーターを務め、8市町村長が意見を述べた。
 新年の抱負と取り組み方針のほか、広域連携を考える東三河の資源として人的資源、観光資源、イノベーションの創出、都市資源の広域管理に関して語った首長の発言要旨を紹介する。

佐原光一 ・豊橋市長
 広域インフラでは、身近な水道、下水道について、技術者がいなければ動かなくなってしまう。技術をどう伝承するか。インドネシア・スマトラ島で上水を支援。飲める水を供給できるようになった。職員にとっては自分たちの技術の伝承にもなった。今、田原市、北設楽郡で支援しており、昨年12月にはNPO法人の水道サポーターを設立。現在は官のOBが参加しているが、民のOBにもお願いし、維持管理していく体制をつくっていく。東三河にある四つの大学の知恵、技術も借り、インフラを見守りたい。
 
竹本幸夫・豊川市長
 人口が減るといろいろな弊害が出る。人口増のカギとなる雇用創出には働く場が不可欠。八幡地区に進出する商業施設イオンモールは、売り場面積が約10万2000平方㍍で全国でも5本の指に入る大きさ。3000~4000人の雇用を見込み、開発担当者もいずれ近隣市町からの雇用に切り替わると言っている。大木、白鳥に続く新規工業用地も国道23号・豊川為当IC付近に考えている。JR愛知御津駅を橋上化すれば、南側にも店舗やアパートが建って税収につながる。

鈴木寿明・蒲郡市長
 子どもファーストとして子育てや教育、スポーツの環境を充実したり、高齢者と女性が活躍できる社会づくりを行っていく。防災では港湾施設で物資配送拠点として貢献できるようにしたい。
 大型クルーズ船が4月と11月に寄港する。乗船した外国人が観光で東三河各地を巡ってもらえるようにしたい。今後のにぎわいづくりを考えるため、蒲郡駅から竹島までの間を考える竹島ルネサンスを展開していく。ICTを活用した教育の実施や、官民あげたシティセールスを本格化する。

穂積亮次・新城市長
 今年は3月に新城ラリー、11月に世界ラリー選手権(WRC)が開催される。WRCでは県内だけでなく岐阜県を会場に広域で行われるため、人々の導線がどうなるのか関心がある。
 人生100年時代を迎え、健康寿命が拡大していく。新城市が名古屋大学と連携して奥三河メディカルバレープロジェクトを進めている。日常生活の動作から導き出したデータ収集とデバイスの開発をして疾病予防と健康管理を合わせたシステムの構築を目指し広域連携して生活の質向上につなげていきたい。

山下政良・田原市長
 観光資源の広域連携では、市内の太平洋岸に自転車道があり、サイクリングコースをつくっていく。自転車の活用はメリットがある。静岡・愛知県にある太平洋岸の自転車道と連携をとっていきたい。(国土交通省の)「日本風景街道」に登録されている「渥美半島菜の花浪漫街道」も生かしていく。2月から運行する料理を食べながら東三河をバスで巡る「レストランバス」にも期待している。定住・交流人口の増加、まちの活性化を目指し、今年は伊良湖岬に温泉を掘り、サーフタウン構想も事業化させたい。

横山光明・設楽町長
 令和8年の完成を目指す設楽ダム。新たなにぎわいの場として、まちの中心に出現する大きなダム湖を観光資源に、自然公園、湖面を利用したイベントができる施設などを整備する。建設予定の山村都市交流拠点施設は、東三河全体で利用促進につなげたい。そこから雇用や、地域の活性化に結びつけていくことが大きな課題。町は今年、令和3年春に向け、歴史民俗資料館と道の駅の建設、田口地区の下水道整備を進め、新斎苑施設は豊根村などと共同で整備する。水道管布設替え工事や道路整備なども行う。

村上孝治・東栄町長
 ハード・ソフト両面の支援策で町への定住・移住人口が増えている。空き家バンクは件数や利用者が増え、ゲストハウスでの食事交流、シェアハウスでの長期滞在、雑貨屋の起業でにぎわいも創出。町認定の「移住ソムリエ」制度によって移住者の不安を和らげ、早く地域に溶け込む仕組みができている。3年目を迎えた観光まちづくり協会では新たな商品開発も進めている。町役場は8市町村で唯一耐震ができていない。改修して働く人に安心をもたらしたい。

伊藤実・豊根村長
 人的資源の連携については、豊根村サポーターズなど300人を超す人がいろいろな形で関わっており、交流から定着に結びつけたい。入ってきた人の支援をしっかりして、まず「お試し住宅」で、次に定住促進に向けていきたい。働く場がネックになっているので、通える地域づくりも進めたい。東三河全体の魅力をもっと発信し、域外の人を呼び込むこともこの地域の活性化に必要。村は今年、行政改革に取り組む。豊根中学の寮制廃止、富山診療所を巡回診療にするなど次の時代につなげる1年目にする。

東三河8市町村長を囲む新春懇談会

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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