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映画「Life」 豊橋で25日に初公開

津波で壊れた自宅前で亡くなった4人の遺影を持つ上野さん一家=福島県南相馬市で(笠井さん提供)
津波で壊れた自宅前で亡くなった4人の遺影を持つ上野さん一家=福島県南相馬市で(笠井さん提供)

 大切な人の命が奪われたとき、残された人はどんな生き方を選ぶのかー。東日本大震災後の福島県で津波に流されたわが子の捜索を続ける男性やその家族を追ったドキュメンタリー映画「Life」が25日、豊橋市公会堂を会場に全国で初めて公開される。
 映画の主人公は、福島第一原子力発電所から22㌔離れた南相馬市萱浜地区に暮らす農業上野敬幸さん(44)。自宅にいた両親と幼い2人の子どもを津波で亡くした。直後に起こった原発事故のため避難指示が出され、警察や自衛隊もいない中、自力で長女永吏可(えりか)ちゃん=当時(8)=を見つけ、遺体安置所へと運んだ。
 上野さんは今も、長男倖太郎君=当時(3)=や津波で行方不明になった人たちの捜索をボランティアと共に続けている。カメラは上野さんと妻・貴保さん(40)、震災の年に生まれた次女の倖吏生(さりい)ちゃん(5)の日常にも寄り添う。
 撮影したのは、浜松市在住の元中京テレビ記者笠井千晶さん(42)。発災直後に被災地入り、約5年半で100回以上訪れ、撮影は450時間に上った。映画では上野さん一家の5年の記録を115分に収めた。
 原発事故ばかりが注目される中、福島でも1800人余りが津波で亡くなり、事故のせいで家族を捜索する機会すら奪われた人がいた。「人間の命が失われているのに、全く見向きもされなかった状況を見過ごせなかった」と笠井さん。一家を通して、人生でこれ以上ない悲しい出来事をどうやって人は乗り越えていくのかを描く。
 午後1時開場。上映前に笠井監督と上野さんのトークもある。チケットは1人1000円で、全額福島県のボランティア団体へ寄付する。
 チケットの購入・問い合わせは電話(080・3756・7638)へ。
(飯塚雪)

 大切な人の命が奪われたとき、残された人はどんな生き方を選ぶのかー。東日本大震災後の福島県で津波に流されたわが子の捜索を続ける男性やその家族を追ったドキュメンタリー映画「Life」が25日、豊橋市公会堂を会場に全国で初めて公開される。
 映画の主人公は、福島第一原子力発電所から22㌔離れた南相馬市萱浜地区に暮らす農業上野敬幸さん(44)。自宅にいた両親と幼い2人の子どもを津波で亡くした。直後に起こった原発事故のため避難指示が出され、警察や自衛隊もいない中、自力で長女永吏可(えりか)ちゃん=当時(8)=を見つけ、遺体安置所へと運んだ。
 上野さんは今も、長男倖太郎君=当時(3)=や津波で行方不明になった人たちの捜索をボランティアと共に続けている。カメラは上野さんと妻・貴保さん(40)、震災の年に生まれた次女の倖吏生(さりい)ちゃん(5)の日常にも寄り添う。
 撮影したのは、浜松市在住の元中京テレビ記者笠井千晶さん(42)。発災直後に被災地入り、約5年半で100回以上訪れ、撮影は450時間に上った。映画では上野さん一家の5年の記録を115分に収めた。
 原発事故ばかりが注目される中、福島でも1800人余りが津波で亡くなり、事故のせいで家族を捜索する機会すら奪われた人がいた。「人間の命が失われているのに、全く見向きもされなかった状況を見過ごせなかった」と笠井さん。一家を通して、人生でこれ以上ない悲しい出来事をどうやって人は乗り越えていくのかを描く。
 午後1時開場。上映前に笠井監督と上野さんのトークもある。チケットは1人1000円で、全額福島県のボランティア団体へ寄付する。
 チケットの購入・問い合わせは電話(080・3756・7638)へ。
(飯塚雪)

津波で壊れた自宅前で亡くなった4人の遺影を持つ上野さん一家=福島県南相馬市で(笠井さん提供)
津波で壊れた自宅前で亡くなった4人の遺影を持つ上野さん一家=福島県南相馬市で(笠井さん提供)

カテゴリー:社会・経済 / イベント

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