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豊橋・葦毛湿原の大規模植生回復作業 日本自然保護大賞で2度目の入選

大規模植生回復作業が進められている葦毛湿原=豊橋市岩崎町で
大規模植生回復作業が進められている葦毛湿原=豊橋市岩崎町で

 豊橋市岩崎町の葦毛湿原(県指定天然記念物)で進められている大規模植生回復作業が、日本自然保護協会の「日本自然保護大賞2020」で入選に選ばれ、作業にあたる市教育委員会、ボランティアで協力する団体「豊橋湿原保護の会」「豊橋自然歩道推進協議会」が3団体連名で表彰される。2017(平成29)年度に続き、2度目の入選となる。
 同団体は日本最初の自然保護団体。日本で自然保護憲章が制定されて40周年の14年、日本自然保護大賞を創設した。地域の自然の特性に根ざした活動、高い専門性に基づいた活動、多様な主体の連携や協働のある活動などを選考のポイントにしている。
 6回目の本年度は111件の応募があり、大賞などのほか、優れた活動の入選に18件が選出された。
 葦毛湿原は、人の手が入らなくなった山の土が雨で湿地や草地に流れ込むなどして森林化し、市文化財センターなどが13年1月から大規模植生回復作業を実施している。
 「土壌シードバンク(地中)に含まれている植物の埋土種子を活用し、森林化した湿地を再生する」という方法に、考古学の発掘技術を融合させ、先進的な作業を行う。
 地表面の土には植物の種子が生きたまま状態で残っており、この埋土種子を活用、発芽させている。発掘で使う重機を使い、木を抜き取り、繁殖したネザサなどの植物の根を除去。発掘調査のように地層を細かく管理し、たい積した土などを細かくはぎ取り、湿地だった頃の地表面に戻して埋土種子を発芽させている。
 21種の植物が絶滅していたが、最も絶滅に近い愛知県絶滅危惧ⅠA類の「カガシラ」、同ⅠB類の「ヒメミミカキグサ」など14種が復活。数を減らしていた「カザクルマ」「ミカワバイケイソウ」なども開花数が増加した。
 植生回復作業は、市教委と文化庁、県教委の行政や、ボランティア団体、民間企業が連携して取り組んでいる。
 表彰式は3月22日、東京都内で開かれる。
(中村晋也)

 豊橋市岩崎町の葦毛湿原(県指定天然記念物)で進められている大規模植生回復作業が、日本自然保護協会の「日本自然保護大賞2020」で入選に選ばれ、作業にあたる市教育委員会、ボランティアで協力する団体「豊橋湿原保護の会」「豊橋自然歩道推進協議会」が3団体連名で表彰される。2017(平成29)年度に続き、2度目の入選となる。
 同団体は日本最初の自然保護団体。日本で自然保護憲章が制定されて40周年の14年、日本自然保護大賞を創設した。地域の自然の特性に根ざした活動、高い専門性に基づいた活動、多様な主体の連携や協働のある活動などを選考のポイントにしている。
 6回目の本年度は111件の応募があり、大賞などのほか、優れた活動の入選に18件が選出された。
 葦毛湿原は、人の手が入らなくなった山の土が雨で湿地や草地に流れ込むなどして森林化し、市文化財センターなどが13年1月から大規模植生回復作業を実施している。
 「土壌シードバンク(地中)に含まれている植物の埋土種子を活用し、森林化した湿地を再生する」という方法に、考古学の発掘技術を融合させ、先進的な作業を行う。
 地表面の土には植物の種子が生きたまま状態で残っており、この埋土種子を活用、発芽させている。発掘で使う重機を使い、木を抜き取り、繁殖したネザサなどの植物の根を除去。発掘調査のように地層を細かく管理し、たい積した土などを細かくはぎ取り、湿地だった頃の地表面に戻して埋土種子を発芽させている。
 21種の植物が絶滅していたが、最も絶滅に近い愛知県絶滅危惧ⅠA類の「カガシラ」、同ⅠB類の「ヒメミミカキグサ」など14種が復活。数を減らしていた「カザクルマ」「ミカワバイケイソウ」なども開花数が増加した。
 植生回復作業は、市教委と文化庁、県教委の行政や、ボランティア団体、民間企業が連携して取り組んでいる。
 表彰式は3月22日、東京都内で開かれる。
(中村晋也)

大規模植生回復作業が進められている葦毛湿原=豊橋市岩崎町で
大規模植生回復作業が進められている葦毛湿原=豊橋市岩崎町で

カテゴリー:社会・経済

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