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伊良湖東大寺瓦窯跡の出土品 県文化財に指定

県指定文化財となる伊良湖東大寺瓦窯跡出土品。左上が軒丸瓦や軒平瓦(田原市教育委員会提供)
県指定文化財となる伊良湖東大寺瓦窯跡出土品。左上が軒丸瓦や軒平瓦(田原市教育委員会提供)

 田原市が所有する伊良湖東大寺瓦窯跡(がようあと)出土品が県文化財に指定されることになり、7日の県公報で告示される。出土品は「東大寺」などの文字が記された軒丸瓦(のきまるがわら)など瓦類を中心に山茶わん、小皿など455点。
 同市伊良湖町の伊良湖東大寺瓦窯跡では、傾斜地の地面に穴を掘り抜いて構築した穴窯(3基)などが見つかり、東大寺大佛殿瓦が出土。1967(昭和42)年、鎌倉時代初期の東大寺再建用の瓦を供給した窯の一つとして国史跡に指定された。
 瓦窯跡からの出土品は、出土地点が不詳のものも存在するため、県文化財の指定は、この瓦窯跡から出たことが確実な455点に限定した。
 軒丸瓦は、屋根の軒先を飾るため端に円形の飾板を付けた丸瓦(半円筒形の瓦)。円形部分には、中央に「東大寺」、右側に「大佛」、左側に「殿瓦」と記されている。
 同様に屋根の軒先を飾るため、平瓦の端に飾板を付けた軒平瓦には、右から左に「東大寺大佛殿瓦」と記されている。
 瓦類以外では、12世紀から15世紀にかけて東海地方一帯で焼かれた無釉の山茶わんのほか、小皿、甕(かめ)などがある。
 東大寺再建用として伊良湖東大寺瓦窯跡で生産したことを示す現物資料で、瓦類以外も渥美窯編年の暦年代を考える上で貴重な資料とされた。
 田原市博物館は8日から、ひな人形と初凧展に合わせ、出土品を館内で紹介する。
(中村晋也)

 田原市が所有する伊良湖東大寺瓦窯跡(がようあと)出土品が県文化財に指定されることになり、7日の県公報で告示される。出土品は「東大寺」などの文字が記された軒丸瓦(のきまるがわら)など瓦類を中心に山茶わん、小皿など455点。
 同市伊良湖町の伊良湖東大寺瓦窯跡では、傾斜地の地面に穴を掘り抜いて構築した穴窯(3基)などが見つかり、東大寺大佛殿瓦が出土。1967(昭和42)年、鎌倉時代初期の東大寺再建用の瓦を供給した窯の一つとして国史跡に指定された。
 瓦窯跡からの出土品は、出土地点が不詳のものも存在するため、県文化財の指定は、この瓦窯跡から出たことが確実な455点に限定した。
 軒丸瓦は、屋根の軒先を飾るため端に円形の飾板を付けた丸瓦(半円筒形の瓦)。円形部分には、中央に「東大寺」、右側に「大佛」、左側に「殿瓦」と記されている。
 同様に屋根の軒先を飾るため、平瓦の端に飾板を付けた軒平瓦には、右から左に「東大寺大佛殿瓦」と記されている。
 瓦類以外では、12世紀から15世紀にかけて東海地方一帯で焼かれた無釉の山茶わんのほか、小皿、甕(かめ)などがある。
 東大寺再建用として伊良湖東大寺瓦窯跡で生産したことを示す現物資料で、瓦類以外も渥美窯編年の暦年代を考える上で貴重な資料とされた。
 田原市博物館は8日から、ひな人形と初凧展に合わせ、出土品を館内で紹介する。
(中村晋也)

県指定文化財となる伊良湖東大寺瓦窯跡出土品。左上が軒丸瓦や軒平瓦(田原市教育委員会提供)
県指定文化財となる伊良湖東大寺瓦窯跡出土品。左上が軒丸瓦や軒平瓦(田原市教育委員会提供)

カテゴリー:社会・経済

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