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豊橋で「幸兵衛窯」加藤さんラスター彩を披露

個展を開いた加藤さん=ほの国百貨店で
個展を開いた加藤さん=ほの国百貨店で

 玉虫色に煌(きら)めき“ペルシャの華”と称された幻の陶芸「ラスター彩」の世界唯一の技法後継者で、開窯215年の歴史を持つ美濃の名窯「幸兵衛窯」の七代当主・加藤幸兵衛さん=岐阜県=の個展「流沙千里の道 七代加藤幸兵衛展」が、豊橋市のほの国百貨店7階で開催中。12日まで。
 ラスター彩は9世紀に誕生、12~13世紀にイランで精美を誇り、13世紀半ばに衰退・消滅した技法。父親で人間国宝の故加藤卓男氏が研究・復元させ、後継者の加藤さんは技術継承に努める傍ら、イランの陶芸家に技を伝授するプロジェクトにも尽力する。
 同店での個展は3年に1度開いているが、今回は同店の3月閉店を受け前倒しで開催。地方展示は珍しく、定期開催は全国でも同店だけだったといい、長年足を運んだファンも多く、加藤さんも閉店を残念がる。
 今展では、優美な紋様と幻想的な光を放つラスター彩の瓶や香炉をはじめ、引き込まれるような青色が魅力の淡青釉の壺、上品で深い色味のむらさき銹彩の条痕器、2種以上の色釉を器表面に染め分けた三彩の茶器など新・近作の数々を出品。今回は特に陶壁や陶額などを多く持参したほか、透かしの技法を用いた壺なども並べた。伝統を大切にしつつ、自由や表現法を取り入れた独自性ある作品が来場者を魅了する。「ペルシャ独特の鮮やかな色彩、異国情緒を感じて」と加藤さんは話す。
(田中博子)

 玉虫色に煌(きら)めき“ペルシャの華”と称された幻の陶芸「ラスター彩」の世界唯一の技法後継者で、開窯215年の歴史を持つ美濃の名窯「幸兵衛窯」の七代当主・加藤幸兵衛さん=岐阜県=の個展「流沙千里の道 七代加藤幸兵衛展」が、豊橋市のほの国百貨店7階で開催中。12日まで。
 ラスター彩は9世紀に誕生、12~13世紀にイランで精美を誇り、13世紀半ばに衰退・消滅した技法。父親で人間国宝の故加藤卓男氏が研究・復元させ、後継者の加藤さんは技術継承に努める傍ら、イランの陶芸家に技を伝授するプロジェクトにも尽力する。
 同店での個展は3年に1度開いているが、今回は同店の3月閉店を受け前倒しで開催。地方展示は珍しく、定期開催は全国でも同店だけだったといい、長年足を運んだファンも多く、加藤さんも閉店を残念がる。
 今展では、優美な紋様と幻想的な光を放つラスター彩の瓶や香炉をはじめ、引き込まれるような青色が魅力の淡青釉の壺、上品で深い色味のむらさき銹彩の条痕器、2種以上の色釉を器表面に染め分けた三彩の茶器など新・近作の数々を出品。今回は特に陶壁や陶額などを多く持参したほか、透かしの技法を用いた壺なども並べた。伝統を大切にしつつ、自由や表現法を取り入れた独自性ある作品が来場者を魅了する。「ペルシャ独特の鮮やかな色彩、異国情緒を感じて」と加藤さんは話す。
(田中博子)

個展を開いた加藤さん=ほの国百貨店で
個展を開いた加藤さん=ほの国百貨店で

カテゴリー:社会・経済

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