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AI(人工知能)が新聞記事を書く時代

カテゴリー:コラム

AI(人工知能)が新聞記事を書く時代が来ています。
昨年、AP通信社が、米国マイナーリーグの試合記事を、これからは人工知能に任せると発表しました。メジャーリーグには、トリプルAからシングルAまで膨大なチームがあり、人間では全試合はカバーしきれないため、試合記録データを元に記事を自動生成することにしたという内容です。また、同社は2014年7月から、四半期ごとに発表される企業業績の記事作成に「ワードスミス」を使用し、「人工知能ジャーナリズムの実験を始めています。AP通信がワードスミスを導入して以来、これまでの四半期で平均300記事にとどまっていた企業業績の記事が4300記事にまで増え、人間より14倍多くの記事を書くことに成功したということです。記事一件の作成に要する時間はわずか1〜2秒、作成可能な記事量に制限もないということですから、驚きです。AP通信副社長ルー・フェラーラ氏は、「ワードスミスのおかげで、ほぼすべての企業の業績を扱うことができるようになり、私たちのニュースの提供を受ける各地域の報道機関の満足度が高まりました。~(中略)~現在はスポーツの記事作成にもワードスミスを導入しています。」と、語っています。日本でも昨年、中部経済新聞社が、創刊70周年記念企画として、11月1日付の中部経済新聞にAI記者による新聞記事を掲載しました。現在、日本語での記事作成の完全自動化は、日本語の自然言語処理の難易度の高さからまだ、普及していませんが、もしかすると調査報道以外の発表報道は、いわゆるロボット記者が担当する日も近いのかもしれません。また、年末には、日本将棋連盟の谷川浩司会長が辞任する騒ぎまでに発展した将棋ファンを失望させるソフト不正使用疑惑がありました。このように現在、飛躍的なAIの進化は、各界に波紋を拡げています。一方で、将棋界の天才、羽生善治氏は、「データを駆使した体系的なセオリーとか、積み上げられた知識による選択と、人間の感覚的な選択の両輪を使っていくのが良いということです。人間とAIの違いは、創造的なことをどれだけするかです。もちろん、AIも創造的なことができるようになっていますが、人間の創造力にはまだ及ばないと思います。」と、正直に語っています。しかしながら、<スーパー左脳>である人工知能が社会の左脳化を促すと、人間社会のバランスが大きく崩れていくことになりかねません。その意味で、これからの地方メディアには、この地域の課題をより深く掘り起こす感性と、課題解決に向けて地域全体を巻き込んだ取り組み提案を行う等の地域再生の一端を担っていく志によって社会のバランスをはかっていくことが求められています。
 ところで、角田忠信博士が「日本語人の脳」(言叢社)という本のなかで展開した1970年代に一世を風靡した角田理論が復活していることをご存じでしょうか。「日本人と西洋人とでは、脳の使い方に違いがあるという。すなわち、日本人の場合は、虫やある種の楽器(篠 笛などの和楽器)などの非言語音は言語脳たる左半球で処理される。もしそれが事実とするならば、欧米人が虫や楽器の音を 単なる音として捕らえるのに対して、日本人はその一部を言葉的に捕らえる、つまり意味を感じていると考えることができる。」
 もし、そうなら、日本人が日本語脳の特性に目覚めて借り物でない自分の頭で考え抜く時にはじめて、その独創性が発揮され、私たち一人一人が生活する地方の再生を通じて世界に貢献できるモデルを提供できるのではないでしょうか。
(取締役統括本部長 山本正樹)

AI(人工知能)が新聞記事を書く時代が来ています。
昨年、AP通信社が、米国マイナーリーグの試合記事を、これからは人工知能に任せると発表しました。メジャーリーグには、トリプルAからシングルAまで膨大なチームがあり、人間では全試合はカバーしきれないため、試合記録データを元に記事を自動生成することにしたという内容です。また、同社は2014年7月から、四半期ごとに発表される企業業績の記事作成に「ワードスミス」を使用し、「人工知能ジャーナリズムの実験を始めています。AP通信がワードスミスを導入して以来、これまでの四半期で平均300記事にとどまっていた企業業績の記事が4300記事にまで増え、人間より14倍多くの記事を書くことに成功したということです。記事一件の作成に要する時間はわずか1〜2秒、作成可能な記事量に制限もないということですから、驚きです。AP通信副社長ルー・フェラーラ氏は、「ワードスミスのおかげで、ほぼすべての企業の業績を扱うことができるようになり、私たちのニュースの提供を受ける各地域の報道機関の満足度が高まりました。~(中略)~現在はスポーツの記事作成にもワードスミスを導入しています。」と、語っています。日本でも昨年、中部経済新聞社が、創刊70周年記念企画として、11月1日付の中部経済新聞にAI記者による新聞記事を掲載しました。現在、日本語での記事作成の完全自動化は、日本語の自然言語処理の難易度の高さからまだ、普及していませんが、もしかすると調査報道以外の発表報道は、いわゆるロボット記者が担当する日も近いのかもしれません。また、年末には、日本将棋連盟の谷川浩司会長が辞任する騒ぎまでに発展した将棋ファンを失望させるソフト不正使用疑惑がありました。このように現在、飛躍的なAIの進化は、各界に波紋を拡げています。一方で、将棋界の天才、羽生善治氏は、「データを駆使した体系的なセオリーとか、積み上げられた知識による選択と、人間の感覚的な選択の両輪を使っていくのが良いということです。人間とAIの違いは、創造的なことをどれだけするかです。もちろん、AIも創造的なことができるようになっていますが、人間の創造力にはまだ及ばないと思います。」と、正直に語っています。しかしながら、<スーパー左脳>である人工知能が社会の左脳化を促すと、人間社会のバランスが大きく崩れていくことになりかねません。その意味で、これからの地方メディアには、この地域の課題をより深く掘り起こす感性と、課題解決に向けて地域全体を巻き込んだ取り組み提案を行う等の地域再生の一端を担っていく志によって社会のバランスをはかっていくことが求められています。
 ところで、角田忠信博士が「日本語人の脳」(言叢社)という本のなかで展開した1970年代に一世を風靡した角田理論が復活していることをご存じでしょうか。「日本人と西洋人とでは、脳の使い方に違いがあるという。すなわち、日本人の場合は、虫やある種の楽器(篠 笛などの和楽器)などの非言語音は言語脳たる左半球で処理される。もしそれが事実とするならば、欧米人が虫や楽器の音を 単なる音として捕らえるのに対して、日本人はその一部を言葉的に捕らえる、つまり意味を感じていると考えることができる。」
 もし、そうなら、日本人が日本語脳の特性に目覚めて借り物でない自分の頭で考え抜く時にはじめて、その独創性が発揮され、私たち一人一人が生活する地方の再生を通じて世界に貢献できるモデルを提供できるのではないでしょうか。
(取締役統括本部長 山本正樹)

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